子連れ狼 親の心子の心

子連れ狼 親の心子の心

『子連れ狼 親の心子の心』は、1972年12月に公開された、勝プロダクション製作・若山富三郎主演による映画『子連れ狼』シリーズの第4作です。

あらすじ

主人公は、刺客「子連れ狼」として知られる元公儀介錯人・拝一刀。彼は、尾張藩から、胸に金太郎、背中に山姥の刺青を持つ女・雪を斬るよう依頼されます。そんな中、一刀は因縁のある柳生烈堂の三男・柳生軍兵衛と対峙し、その片腕を斬り落とします。

雪の消息を追ううち、一刀は雪が大道芸人たちの全国集団「乞胸（こうむね）」の出身であり、悲しい過去を背負っていることを知ります。小太刀の腕を買われ、尾張藩主・徳川義直の女の護衛「別式女」に取り立てられた雪でしたが、妖術を使う武芸者・狐塚円記との試合で敗れ、陵辱を受けます。雪は雪辱を果たすため脱藩し、追手を斬り、その髷を藩に送りつけて挑発することで、円記との決着を望んでいました。

一刀の目の前で、雪と円記の勝負が始まります。雪は胸の刺青で円記の注意をそらし、その妖術を破り、ついに円記を倒します。一刀は雪の悲願達成を見届けた後、彼女を斬ります。

雪の最期を伝えるため、一刀は雪の遺骨を持って乞胸の集落に向かいます。雪の父・仁太夫は一刀の真心に打たれ、彼を歓待しようとしますが、そこに尾張藩の追手が現れ、仁太夫を斬り捨てます。すべては裏柳生・烈堂の策略であり、烈堂は義直を操り、登城した一刀を斬らせようと企みます。しかし、一刀は義直を人質に取り、岩山へと逃れます。そこへ、激しい砲撃と共に裏柳生軍団が襲い掛かります。怒涛の攻めに、ついに一刀は刃を受けますが、果たして彼はこの危機を乗り越えることができるのでしょうか。

スタッフ

製作：若山富三郎、松原久晴
原作：小池一雄、小島剛夕
脚本：小池一雄
監督：斉藤武市
撮影：宮川一夫
音楽：桜井英顕
美術：下石坂成典

キャスト

拝一刀：若山富三郎
拝大五郎：富川晶宏
柳生烈堂：遠藤辰雄
柳生軍兵衛：林与一
お雪：東三千
狐塚円記：岸田森
徳川義直：小池朝雄
* 仁太夫：山村聡


『子連れ狼 親の心子の心』は、親子の情愛、武士道の義理、そして復讐というテーマが複雑に絡み合った時代劇であり、観る者の心を揺さぶる作品です。

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