学園西大通り

概要

学園西大通りは、筑波研究学園都市の骨格を成す都市計画道路です。正式には「研究学園都市計画道路3・2・3号 学園西大通り線」および「竜ケ崎・牛久都市計画道路3・2・39号 学園西大通り線」という路線名を持ちます。この道路は、4車線から6車線で構成され、筑波研究学園都市の主要な幹線道路としての役割を担っています。

学園西大通りは、学園中央通り、学園東大通り、土浦学園線、学園北大通り、学園南大通りといった他の幹線道路とともに、整然とした格子状の道路網を形成しています。また、牛久市の牛久北部・東下根地区の再開発においては、基軸道路としての重要な役割を果たしています。

特徴的な点として、つくば市小野川から春日までの区間では、道路沿いの施設へ直接車で進入することが一部制限されています。これは、信号の数を減らすために、脇道からの進入を促す構造になっているためです。これにより、交通の流れがスムーズになっています。

北は学園東大通りから分岐し、約2kmほど並行して走り、筑波研究学園都市を抜けると、ひたち野うしく駅をアンダーパスで通過します。その後、阿見町実穀で一旦途切れますが、都市計画では阿見町中央部方面への延伸が予定されており、周辺の住宅地開発に合わせて段階的に延伸工事が進められています。

1985年の国際科学技術博覧会開催時には、学園西交差点の混雑を緩和するために、万博会場方面と万博中央駅（現在のひたち野うしく駅）方面を結ぶ高架橋が一時的に設置されていました。

路線データ

起点: つくば市筑穂一丁目・西大通り入口交差点
終点: 稲敷郡阿見町実穀付近
延長: 15.48 km
幅員: 34 m（一部区間は50 m）
車線数: 4～6車線（ひたちの東交差点以東は2車線区間あり）

学園西大通りの各区間は、以下の路線に指定されています。

西大通り入口交差点（学園東大通り）から学園西交差点（土浦学園線）まで：国道408号
学園西交差点（土浦学園線）から南大通り西交差点（学園南大通り）まで：茨城県道123号土浦坂東線
南大通り西交差点（学園南大通り）から稲荷前交差点（国道354号）まで：茨城県道244号妻木赤塚線
稲荷前交差点（国道354号）からひたちの東交差点まで：茨城県道274号牛久赤塚線
ひたちの東交差点から阿見町実穀付近まで：茨城県道25号土浦江戸崎線

歴史

学園西大通りの建設は、1972年（昭和47年）6月26日に都市計画道路事業として認可されました。その後、以下の段階を経て整備が進められました。

1972年8月3日：筑波郡谷田部町大字小野崎（学園西交差点） - 赤塚（稲荷前交差点）間が茨城県施工区間として都市計画事業化
1981年7月13日：稲敷郡牛久町大字下根 - 筑波郡谷田部町赤塚間が都市計画決定
1981年12月24日：筑波郡谷田部町大字稲岡 - 稲敷郡牛久町大字下根（国道6号）間が茨城県施工区間として都市計画事業化

接続する主な路線

学園西大通りは、以下の主要な道路と交差しています。

西大通り入口交差点：学園東大通り
西平塚交差点：平塚通り
春日1丁目西交差点：学園北大通り
学園西交差点：国道408号
南大通り西交差点：学園南大通り
稲荷前交差点：国道354号
稲岡交差点：国道6号牛久土浦バイパス
西大通り入口交差点：国道6号

沿線

学園西大通り沿いには、国土交通省系の研究機関（土木研究所、国土技術政策総合研究所、国土地理院）、国立環境研究所、公害研究所などが立地しています。また、学園東大通りとの間には、筑波大学筑波キャンパスや産業技術総合研究所などの研究機関が集積しており、つくばエクスプレスつくば駅があるつくばセンター地区も含まれています。これらの施設は、筑波研究学園都市の重要な構成要素です。

街路樹

学園西大通りの街路樹は、1975年から1982年にかけて植栽されました。これらの街路樹は、都市と自然の調和を象徴するものとして、県内外から高い評価を受けています。

西平塚交差点 - 春日1丁目西交差点: ユリノキ
春日1丁目西交差点 - 南大通り西交差点: ケヤキ
南大通り西交差点 - 牛久市ひたちの西付近: ユリノキ

特に、学園西大通りを象徴するユリノキの街路樹は、1995年頃から倒木や枯死が目立ち始めました。2000年7月には、台風3号の影響で高さ20メートルのユリノキが倒れて道路を全面通行止めにする被害が発生しました。その後の調査により、腐朽菌の寄生や植樹帯の狭さが原因で根腐れが発生し、倒木や枯死の危険性が高いことが判明しました。これを受けて、緊急対策として国道354号以北のユリノキ81本が伐採されました。

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