孫六温泉

孫六温泉：山の薬湯と秘湯の風情

秋田県仙北市、乳頭温泉郷に位置する孫六温泉は、その豊かな泉質と鄙びた風情で訪れる人々を魅了する一軒宿の温泉です。古くから「山の薬湯」として親しまれてきたこの温泉は、４種類の源泉を持ち、それぞれ異なる泉質を楽しむことができます。

泉質と効能：大自然の恵み

孫六温泉の泉質は、単純硫黄泉。神経痛、リウマチ、皮膚病などに効果があると言われています。特に有名なのは、足元から湧き出る青色の湯が特徴的な「石湯」です。湯船に浸かると、まるで大自然に抱かれているかのような心地よさを感じられます。

また、内湯の源泉の色で翌日の天気を予測できるという言い伝えも。源泉が濁っていれば雨、透明であれば晴れとなることが多いそうです。登山客にとっては、天候の目安として重宝されています。

湯小屋と露天風呂：湯めぐりの愉しみ

孫六温泉には、唐子の湯、内湯、石湯、打たせ湯といった趣の異なる湯小屋があり、それぞれ独立して存在しています。鄙びた建物は、時が止まったかのような懐かしい雰囲気を醸し出しています。

中でもおすすめは、自然に囲まれた露天風呂。四季折々の風景を眺めながら、ゆったりと湯に浸かる時間は、日々の喧騒を忘れさせてくれる至福のひとときです。

歴史：湯治場から秘湯の一軒宿へ

孫六温泉の発見は1902年（明治35年）、開業は1906年（明治39年）とされています。農林技師の桜井某によって発見され、田口久吉が湯治場を開いたのが始まりです。その後、長きにわたり湯治場として営業を続け、1967年（昭和42年）には乳頭温泉郷の一部として国民保養温泉地に指定されました。

2022年に一旦休業となりましたが、2025年4月には東商事の運営でリニューアルオープンを予定しています。

アクセス：秘境への旅

孫六温泉へのアクセスは、秋田新幹線田沢湖駅から羽後交通の路線バス「乳頭線」で約55分、終点から徒歩約15分です。バス停からの道のりは、豊かな自然の中を歩く、ちょっとしたトレッキングコース。温泉への期待感が高まります。

周辺の温泉地：湯めぐりの拠点

孫六温泉は、乳頭温泉郷に位置しており、周辺には黒湯温泉、一本松温泉、蟹場温泉、大釜温泉、妙乃湯温泉、鶴の湯温泉など、個性豊かな温泉が点在しています。湯めぐりの拠点として、長期滞在するのもおすすめです。

黒湯温泉：川を挟んで隣接しており、徒歩で行くことができます。

まとめ：癒しと自然を求めて

孫六温泉は、豊かな泉質、鄙びた湯小屋、そして大自然に囲まれたロケーションが魅力の温泉です。日常の喧騒を忘れ、心身ともにリフレッシュできる場所として、ぜひ一度訪れてみてください。

泉質：単純硫黄泉
効能：神経痛、リウマチ、皮膚病など
アクセス：秋田新幹線田沢湖駅からバスと徒歩

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