宗重望

宗重望（そう しげもち）

宗重望は、慶応3年7月27日（1867年8月26日）に生まれ、大正12年（1923年）3月26日に没した、明治から大正期の政治家、華族です。伯爵の爵位を持ち、貴族院議員も務めました。宗氏の第36代当主であり、幼名は直丸、号は星石と称しました。

経歴

対馬府中藩主であった宗義達（重正）の長男として生まれました。明治35年（1902年）6月7日、父の死去に伴い伯爵を襲爵しました。

日清戦争の際には、対馬義勇団を組織し、国事に尽力しました。明治31年（1898年）には宮内省式部職掌典に就任し、皇室 related の職務に携わりました。また、英照皇太后御一周年祭では祭官を務めるなど、重要な役割を担いました。

明治37年（1904年）7月10日には、貴族院伯爵議員に選出され、国政にも参加しましたが、明治40年（1907年）12月18日に議員を辞職しました。

大正12年（1923年）3月、東京府荏原郡大森町（現在の東京都大田区）にあった別邸で、生涯を閉じました。

人物

文人画に対する深い知識を持ち、東京南画会の会長を務めるなど、芸術文化の振興にも貢献しました。その教養の高さと多才ぶりは、各方面で高く評価されていました。

親族

妻：宗尚子（ひさこ、松園尚嘉長女、九条道孝養女）
養子・従兄弟：宗武志（宗氏第37代当主、貴族院伯爵議員、叔父黒田和志四男）。重望の父と和志はともに宗義和の子で、重望没後、従弟の武志が養嫡子となりました。
弟：氏家正誼
妹：全子（松平武修夫人）、績子（酒井忠道夫人）

参考文献

『貴族院要覧（丙）』昭和21年12月増訂、貴族院事務局、1947年。
『大正過去帳 物故人名辞典』東京美術、1973年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成 上巻』霞会館、1996年。
上田正昭他『日本人名大辞典』講談社、2001年。
杉謙二編『華族畫報 上』吉川弘文館、2011年（華族画報社大正2年刊の複製）。

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