宮内町 (薩摩川内市)

宮内町（みやうちちょう）

宮内町は、鹿児島県薩摩川内市の西部に位置する町で、川内川の下流域に広がっています。この地域は、かつて薩摩国高城郡に属し、その歴史は室町時代にまで遡ります。現在、郵便番号は895-0065で、2020年10月1日時点の人口は3,747人、世帯数は1,661世帯です。

地理

宮内町は、薩摩川内市の西部に位置し、川内川が町を流れています。北から東にかけて御陵下町、東には大王町や花木町、川内川を挟んで宮里町や西開聞町、そして西には五代町と隣接しています。町の北部には新田神社が鎮座し、その周辺には複数の神社が存在します。特に新田神社の境内には、ニニギの陵である可愛山陵があり、現在は宮内庁書陵部桃山監区可愛部事務所が置かれています。この事務所では、内閣府事務官が陵墓守部として管理を行っています。町の南部には中越パルプ工業川内工場や薩摩川内市立亀山小学校があり、中央部には鹿児島県道44号京泊大小路線が東西に通っています。

町名の由来

「宮内」という地名は、この地域に新田八幡宮（現在の新田神社）が所在することに由来します。この名前は、多くの神社の境内につけられる名であり、宮内は新田宮周辺の地域名として使われていました。

歴史

宮内の成立

宮内の地名は室町時代から確認でき、当時は薩摩国高城郡の一部でした。この地名は神社の境内に多く見られ、宮内は新田宮周辺の地域を指していました。

近世

江戸時代には、薩摩国高城郡水引郷（外城）の一部であり、「加増目録」では937石余、「旧高旧領」では1,276石余の村高がありました。村の南東部には水引郷の地頭屋敷が置かれ、その周辺には郷士の屋敷が集まり、麓が形成されていました。1874年（明治7年）には、可愛山陵が「邇邇芸尊陵」として指定され、1914年（大正3年）には、山陵の管理が宮内省直轄となりました。

町村制施行以後

1889年（明治22年）の町村制施行に伴い、水引郷全体で水引村が成立し、宮内は水引村の大字となりました。1891年（明治24年）に水引村が東水引村と西水引村に分割されると、宮内は東水引村に属し、東水引村の大字「宮内」となりました。1929年（昭和4年）には、東水引村が隈之城村、平佐村と合併し、川内町の大字「宮内」となりました。

1940年（昭和15年）2月10日、「薩摩郡川内町、町名改稱竝區域變更」（鹿児島県告示）により、大字宮内のうち字鹽入川、瀬崎園、上丸などを含む区域が「宮内町」となり、残りの区域が「御陵下町」となりました。翌日の2月11日には、川内町が単独で市制を施行し、川内市となりました。

1965年（昭和40年）4月1日には、住居表示に関する法律に基づき、向田町の一部地域で街区方式による住居表示が実施され、宮内町の一部から大王町、花木町、若葉町が分離しました。

2004年（平成16年）10月12日、川内市を含む9つの市町村が新設合併し、薩摩川内市が誕生しました。合併協議により、旧川内市の町名は現行通りとされ、宮内町は薩摩川内市の一部となりました。

町域の変遷

宮内町は、歴史の中でその範囲を変化させてきました。初期には水引郷の一部として、その後は水引村、東水引村、川内町の大字を経て、現在の薩摩川内市宮内町に至っています。

人口

1995年以降の国勢調査による人口推移は以下の通りです。

施設

教育

薩摩川内市立亀山小学校

寺社

新田神社
西門守神社
早風神社
保食神社
武内神社
中陵神社
端陵神社

工業

中越パルプ工業川内工場

史跡

可愛山陵 - 新田神社の境内にあるニニギの陵

小・中学校の学区

市立小・中学校に通う場合の学区は以下の通りです。

（詳細は省略）

交通

道路

主要地方道
鹿児島県道44号京泊大小路線

脚注

（脚注は省略）

参考文献

川内郷土史編さん委員会『川内市史 下巻』川内市、1980年。

関連項目

* 宮内町（曖昧さ回避ページ）

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