宮古郵便局 (沖縄県)

宮古郵便局について



宮古郵便局は、沖縄県宮古島市にある郵便局で、地域における郵便事業の中心的な役割を担っています。明治時代に開設されて以来、宮古諸島の郵便ネットワークを支え続けています。

概要



  • - 所在地: 〒906-8799 沖縄県宮古島市平良西里782-7
  • - 宮古諸島で最も古い郵便局であり、民営化後も郵便事業の中心として機能しています。
  • - 戦後、沖縄がアメリカ軍の統治下にあった時代には、宮古中央郵便局と名乗っていた時期もありました。

歴史



宮古郵便局は、1882年（明治15年）に宮古島郵便局として開設されました。その後、為替や貯金業務を開始し、地域住民の生活に欠かせない存在となっていきます。

1945年（昭和20年）に沖縄が米軍の統治下に入ると、宮古郵便局は一時閉鎖され、宮古支庁の管轄下で再開されました。この時期には、島外との郵便輸送が制限されるなど、厳しい状況に置かれていました。

終戦直後、日本本土との無線通信が途絶えた中、宮古郵便局は独自の無線設備を整え、八重山をはじめとする地域との通信を再開しました。これは、情報が途絶えがちだった当時において、非常に重要な役割を果たしました。

また、郵便局独自の切手である「富山印切手」が発行され、一時的に使用されていました。これは、日本政府発行の切手が使用できない状況下で、郵便サービスを維持するための措置でした。

沖縄返還後、宮古郵便局は郵政省の管轄下に入り、その後も地域郵便事業の中核として運営されています。2007年には民営化に伴い、郵便事業宮古島支店が併設されましたが、2012年には再び統合され、現在に至っています。

沿革




太平洋戦争中の状況



1945年4月1日、アメリカ軍の攻撃により平良町市街地は大きな被害を受けましたが、郵便局の建物は比較的被害が少なかったため、業務を継続することができました。しかし、島外との郵便輸送は八重山郵便局との間に限られました。

1945年12月8日に宮古諸島が米軍の統治下に入ると、宮古郵便局は一時閉鎖され、その後、新たに開局しました。

終戦後の通信事情



終戦直後、宮古郵便局は旧日本軍の払い下げ機器を利用し、独自の無線通信網を構築しました。1946年2月1日には八重山との交信に成功し、その後、鹿児島や福岡とも交信できるようになりました。1950年1月5日まで、沖縄と日本本土を結ぶ重要な無線通信拠点でした。

富山印切手



終戦後しばらくの間、日本政府発行の切手が使用できなくなったため、宮古群島郵便局長の富山常仁の印を押した「富山印切手」が発行されました。これは、地域の郵便サービスを維持するための特別な措置でした。

現在の取扱内容




周辺施設




アクセス




宮古郵便局は、地域住民の生活を支える重要なインフラとしての役割をこれからも果たし続けるでしょう。

参考文献



  • - 斎藤彰男編・発行 『占領下・戦後初期沖縄郵便史コレクション』 1997年
  • - 沖縄郵政管理事務所編 『琉球郵政事業史』 丸正印刷社 1974年

関連項目




外部リンク



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