密厳院

密厳院について

密厳院は、和歌山県伊都郡高野町高野山に位置する高野山真言宗の寺院であり、総本山金剛峯寺の塔頭として知られています。山号は高野山で、本尊には大日如来が祀られています。この寺院は、新義[[真言宗]]の教学の祖である興教大師覚鑁によって創建された由緒ある場所であり、覚鑁自身の住居でもありました。高野山の一の橋から奥の院へと続く参道沿いに位置し、多くの参拝者がその歴史と文化に触れるために訪れます。

歴史

密厳院は、長承元年（1132年）に覚鑁によって創建されました。覚鑁は、当時の金剛峯寺の腐敗した状況を憂い、密厳院において3年以上にわたる無言行を敢行し、「密巌上人」と称されるようになりました。その後、「密厳院発露懺悔文」を書き上げたと伝えられています。しかし、保延6年（1140年）には、金剛峯寺の内紛（錐もみの乱）により焼き討ちに遭い、住職であった覚鑁は山を降りざるを得なくなりました。その後、覚鑁は新義[[真言宗]]の根来寺を開創しました。現在の密厳院は、後に再建されたものであり、本堂には覚鑁の像が祀られていますが、これは高野山において唯一のものです。

境内

密厳院の境内には、以下の施設があります。

本堂：本尊の大日如来が祀られています。
宿坊：参拝者のための宿泊施設です。
山門：寺院の入り口に立つ門です。
苅萱堂：東海近畿地蔵霊場第34番札所であり、多くの巡礼者が訪れます。_

東海近畿地蔵霊場

密厳院の苅萱堂は、東海近畿地蔵霊場の一部であり、前後の札所は以下の通りです。

33番：万福寺
34番：密厳院苅萱堂
35番：地蔵院

不祥事

2020年9月から2022年9月の間、新型コロナウイルスの感染拡大期において、実際には休業していなかったにもかかわらず、休業したとする虚偽の申請書類を作成し、雇用助成金約621万円を不正受給したことが発覚しました。この不正行為により、2024年3月には和歌山労働局によって支給決定が取り消されました。読売テレビの取材に対し、密厳院は「責任者が不在でコメントできない」と回答しています。

脚注

密厳院は、高野山の歴史と文化を今に伝える重要な寺院です。訪れる際には、その歴史的背景を理解し、静かに参拝しましょう。

関連項目

萱堂
高野山 密厳院
* 石童丸

もう一度検索