富岡総合公園

富岡総合公園の紹介

富岡総合公園（とみおかそうごうこうえん）は、神奈川県横浜市金沢区富岡東に位置する公共の都市公園です。この地は、もともと旧日本軍の横浜海軍航空隊の基地として使われており、さらに日本航空の南洋航路基地としても機能していました。太平洋戦争の終結後、このエリアは米軍に接収され、「富岡倉庫地区」として知られるようになりましたが、後に返還されて公園が整備されました。公園の総面積は約21.9万平方メートルで、横浜市緑の協会によって管理されています。

歴史

富岡総合公園の歴史は1936年にさかのぼります。この年、日本で初めての飛行艇訓練基地がここに設立されました。その後、1945年の終戦に伴い、米海軍に接収され通信基地として利用されることに。以降も、朝鮮戦争やベトナム戦争に関連して、富岡倉庫地区は重要な拠点となりました。

1971年には、岸壁部分と資材場の一部を除いて、米軍から富岡倉庫地区の大部分が返還され、1975年にはその返還された土地を利用して富岡総合公園が開園しました。これにより、地域住民は新たな憩いの場を持つことができるようになりました。

公園の見どころ

公園内には、多様な施設が設けられています。特に注目すべきは、アーチェリー場。これは90メートルの距離を持つ20レーンが完備されており、公営としては日本で初めてのものです。その他にもテニスコートや運動広場、展望台、そして金沢区の花である牡丹をテーマにした牡丹園もあります。

中央の道路には桜並木があり、春のシーズンには多くの花見客が訪れる場所としても有名です。この桜並木は、春を感じさせる美しいスポットとなっています。また、公園内には横浜海軍航空隊時代に残された石門や、航空隊の守護神とされた横浜伊勢山皇大神宮を祀る浜空神社もあり、歴史的な貴重な場所となっています。

さらに、1996年から2009年まで行われた横浜国際女子駅伝では、第2・第4中継所が設置され、多くの人々で賑わったことも特筆すべき点です。

交通アクセス

富岡総合公園へは、さまざまな交通手段でアクセス可能です。JR根岸線の磯子駅から、「鳥見塚」バス停行きの京浜急行バス（4系統）を利用すると便利です。また、京急本線の杉田駅からは、徒歩約5分の「聖天橋」停留所より同じバスを利用できます。さらに、金沢シーサイドラインの南部市場駅からも徒歩約5分の距離です。

JR根岸線の新杉田駅からは、複数のバス路線（横浜交通開発バス61系統や117系統、横浜市営バス294系統）を利用し、「南部市場前」バス停で降りることで、公園にアクセスできます。また、京急本線の京急富岡駅からは徒歩で約25分の距離です。

公園内には自家用車用の無料駐車場も完備されており、10台程度の収容が可能です。これにより、自動車利用者でも訪れやすい場所となっています。

富岡総合公園は、歴史的な背景を持ちながらも、地域住民や訪れる人々にとって憩いの場やスポーツ活動の場として、多くの人々に利用されています。

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