尊真法親王

尊真法親王

尊真法親王（そうしんほっしんのう）は、江戸時代後期の法親王であり、天台宗の僧侶として活躍しました。寛保4年1月19日（1744年3月3日）に、伏見宮貞建親王の第四皇子として誕生し、母は家女房の岡本応子です。幼名は雄香宮（おかのみや）、後に喜久宮と称しました。諱は成輔、字は良璠です。親王宣下後に出家したため、入道親王と表記されることもあります。

生涯

延享3年（1747年）10月、尊真法親王は桜町天皇と姉小路定子（開明門院）の養子となります。当初、一乗院に入ることが予定されていましたが、宝暦2年（1752年）に勅命により一乗院から呼び戻され、青蓮院を継承しました。同年12月には親王宣下を受けました。翌宝暦3年（1753年）に出家し、宝暦12年（1762年）には一身阿闍梨となります。

明和元年（1764年）には天台座主に補任され、その後四度にわたり座主を務めました。同年には二品親王にも叙せられています。天明5年（1785年）12月には一品親王に叙され、天明7年（1787年）には牛車宣旨を受けました。文化13年閏8月13日（1816年10月4日）には准三宮となり、文政5年（1822年）には老齢のため宮中で杖を使用することが許されました。文政7年（1824年）3月17日に81歳で逝去され、諡号は施無畏王院と贈られています。墓所は京都の善峯寺内にある青蓮院宮墓地です。

尊真法親王は、書道にも優れた才能を発揮し、『入木道十七条之口決』や『入木抄口決』などの著作を残しています。

人物・逸話

• - 幼少期に皇室の養子となり、皇族としての地位を確立。
• - 青蓮院を継承し、天台宗の僧侶としての道を歩む。
• - 天台座主を四度務め、仏教界に大きな影響を与える。
• - 書道に優れ、著作も残すなど文化的な才能も発揮した。
• - 晩年には老齢のため宮中で杖の使用を許された。

参考文献

• - 上田正昭他『日本人名大辞典』講談社、2001年。
• - 是澤恭三「尊真法親王」『日本人名大事典』第3巻、平凡社、1979年（『新撰大人名辞典』（1937年刊）の改題複製）。
• - 市古貞次『国書人名辞典 3』岩波書店、1996年。

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