小三元

小三元（しょうさんげん）

小三元とは、麻雀における役のひとつで、三元牌（白・發・中）を利用して成立します。具体的には、三元牌のうちいずれか1種類を雀頭（アタマ）とし、残りの2種類を刻子（コーツ）または槓子（カンツ）にすることで成立する役です。副露（フーロ、鳴き）が可能です。

概要

小三元そのものは2飜役ですが、刻子にした2種類の三元牌による2飜が必ずセットで付くため、実質的には4飜役として扱われます。一部の麻雀解説書では、小三元成立時に三元牌の飜数を数えず、小三元自体を4飜とみなすケースも見られます。

実質4飜という飜数は、役満を除いた通常の役の中では混老頭（ホンロウトウ）と並んで高く、清一色（チンイツ）に次ぐ高打点となります。そのため、ほぼ確実に満貫以上の点数となり、混一色（ホンイツ）や対々和（トイトイホー）と複合することで、跳満（ハネマン）や倍満（バイマン）といった高得点に繋がることも少なくありません。ただし、小三元は副露を多用するため目立ちやすく、出現頻度はそれほど高くはありません。

三元牌3種類すべてを刻子または槓子とした場合は、大三元（ダイサンゲン）という役満となります。

小三元を最初から狙って和了（アガ）ることは稀で、多くの場合、高目大三元の双碰（シャンポン）待ちから、安目の牌で小三元として妥協するケースや、大三元を狙って三元牌2種類を刻子にしたものの、残りの1種類が先に2枚切られてしまい、最後の1枚を単騎待ちする、あるいは雀頭の刻子として他の順子（シュンツ）と組み合わせて和了するケースがほとんどです。

歴史

小三元は、日本に麻雀が伝来した頃から大三元と共に存在する役であり、大正時代の書籍にもその名が見られます。大三元には「三元和（サンゲンホー）」や「三元中選（サンゲンチュウセン）」といった別名がありますが、小三元には特に別名はありません。戦前は小三元は実質3飜役（1飜+役牌2種の2飜）でしたが、戦後に1飜増えて実質4飜役となりました。

日本においては実質4飜役の小三元ですが、中国麻雀では字一色（ツーイーソー）や四暗刻（スーアンコ）と同等の64点役として扱われています。

牌姿の例

（例）高目大三元のケース

text
   [白][白] [發][發][發] [中][中] [1筒][2筒][3筒] [4筒][5筒]


上記の牌姿は、[中]・[5筒]のシャンポン待ちです。[中]が出れば大三元ですが、[5筒]が出た場合は小三元となります。大三元を狙い、[5筒]が出ても見逃すという戦略も考えられます。

（例）単騎待ちのケース

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   [白][白][白] [發][發][發] [1筒][2筒][3筒] [7筒][8筒][9筒] [中]


上記の牌姿は、[中]の単騎待ちの小三元です。この例では、[白]と[發]を既に副露しています。この状況で[中]を安易に捨てると、[中]を鳴かれて包（パオ）になるか、最悪の場合、大三元放銃という事態も考えられるため、非常に危険な牌となります。三元牌を狙う場合、副露は1種類に留めるのが理想的です。

関連項目

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麻雀用語一覧

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