大三元

大三元（ダイサンゲン）

大三元は、麻雀における役満の一つです。白、發、中の3種類の牌をすべて刻子（コーツ）または槓子（カンツ）にして和了（ホーラ）した場合に成立します。副露（フーロ）が可能な役満であり、その出現頻度は役満の中でも比較的高い部類に入ります。

概要

大三元は、国士無双や四暗刻と並び、比較的作りやすい役満として知られています。その理由は、以下の点が挙げられます。

鳴いて手を進めることができる
手牌の制約が少ない（9枚のみ）

しかし、その分相手に警戒されやすく、安易に鳴くと手が進まなくなることもあります。特に、配牌で三元牌の対子（トイツ）が揃っていても、ポンできるとは限りません。相手の警戒が強い場合は、2つ目さえ鳴けないこともあります。

大三元を和了するためには、少なくとも3つの三元牌のうち1つは自力で暗刻（アンコ）にする必要があります。

また、使う牌の性質上、字一色（ツーイーソー）との複合が可能です。ルールによっては、四暗刻との複合も認められます。

牌姿の例

高目大三元のケース / ドラは無関係の風牌

text
　　


この形では、 🀅 のシャンポン待ちです。🀅 で和了すれば大三元となります。🀐 で和了した場合は、小三元・白・中の満貫にしかなりません。

高目大三元のケース / 三元牌を2副露している場合

text
　　


同じく 🀅 のシャンポン待ちですが、この場合は2副露しているため、🀅 の出和了は期待できません。

大三元確定のケース

text
　　


待ち。すでに中を暗刻にしているこのようなケースが最も有利です。2副露により大三元が見えているだけに他家の手は止まり、場に1枚も見えていない中を掴んでしまった者はほぼベタオリに回ります。しかし、このケースでは中を止めることで大三元の和了を阻止できるわけではなく、かつ、数牌のどの部分が待ちになっているか分からない上、待ちも広いです。

他の役満との複合 / 南4局 / 南家 / ドラは無関係の数牌

text
　　


ツモ - 大三元と四暗刻が共に成立。役満またはダブル役満。
ロン - 大三元で役満。
ツモ - 四暗刻で役満。
ロン - 混一色+混老頭+対々和+三暗刻+役牌+小三元で、三倍満または数え役満。

大三元の包（パオ）

三元牌を2種類鳴かせている相手に、最後の一つを鳴かせて大三元を確定させた場合、責任払い（包）が適用されることがあります。

例えば、中と白を鳴いている者に対し、發を切ってポンされた場合などです。この場合、大三元をテンパイした人がツモ和了した場合は、包になった人が一人で支払います。ロン和了の場合は、放銃者と包になった人が折半して支払います。役満祝儀の支払いも、これに準じます。

例

三元牌を2副露している者に対し、3種類目を切ってそれをポンされる。

text
　　


ポンではなく大明槓された場合も、包則は適用されます。

自分が既に切っている三元牌の3種類目を鳴き返しても、大三元の包は成立します。

2副露のうち1つもしくは2つが暗槓であっても包は成立します。

ルールによっては、包自体を採用しないこともあります。個々のルールにおける包則の採用状況については、「責任払い#役満に対する包則の採用状況」を参照してください。

歴史

大三元は、麻雀が日本に伝わった頃から存在する役です。別名として、「三元和」や「三元中選」と呼ばれることもあります。

もう一度検索