小城ノ花昭和

小城ノ花昭和（おぎのはな あきかず）

概要

小城ノ花昭和は、1967年11月18日に東京都港区で生まれ、千葉県市川市で育ちました。出羽海部屋に所属した元大相撲力士であり、本名は小岩井昭和です。現役時代の最高位は東前頭2枚目であり、左四つ、上手投げを得意としていました。現在は年寄・出羽海として、後進の指導にあたっています。

生い立ちと入門

実父は元関脇の小城ノ花正昭であり、弟には元小結の小城錦康年がいます。相撲一家に生まれたものの、高校時代は野球部に所属しており、相撲の経験はありませんでした。父親からは「相撲は無理だ」と反対されていたものの、高校を中退後、1983年7月場所に初土俵を踏みました。

現役時代

入門直後の1983年9月場所で負傷し、一時休場を余儀なくされました。しかし、怪我から復帰後は、右からの上手投げを武器に番付を上げていきました。1987年3月場所には、実父の四股名を受け継ぎ、小城ノ花昭和と改名しました。1989年7月場所には新十両に昇進、1990年1月場所には新入幕を果たしました。同期には龍興山がおり、出世争いは大いに注目されましたが、龍興山の急逝後は不振が続きました。三賞を獲得することはできませんでしたが、1990年と1991年の2度、千秋楽に勝てば敢闘賞という場面で敗れています。

現役後期には小城乃花昭和に改名し、1998年7月場所を最後に引退しました。通算成績は540勝491敗39休、幕内成績は169勝216敗5休でした。

引退後と年寄襲名

引退後は、準年寄・小城乃花を襲名し、出羽海部屋の部屋付き親方となりました。準年寄制度を利用した最初の人物です。2000年8月には、実父の後を継いで年寄・高崎を襲名しました。

出羽海部屋の継承

2014年1月場所後には、10代出羽海と名跡交換し、11代出羽海を襲名しました。これにより、出羽海部屋を継承し、師匠として部屋の運営にあたっています。部屋継承後には、先代からの弟子である出羽疾風が十両昇進、直弟子の御嶽海が大関昇進と幕内最高優勝（3回）を果たしています。

日本相撲協会理事として

2016年1月には日本相撲協会理事に初当選し、名古屋場所部長に就任しました。その後、審判長代行や審判部長代理も務め、協会の運営に携わっています。また、大関昇進伝達式では使者を務めるなど、協会の要職を担っています。

人物・エピソード

小城ノ花と同学年の関取経験者の多くがすでに亡くなっている中、2024年1月時点で唯一の相撲協会員です。龍興山の急逝という悲劇を経験しているため、弟子の健康には人一倍気を配っています。また、怪我を避けるため、稽古始めには基礎体力トレーニングを重視しています。

夏巡業では、部屋の力士を対象にした夏合宿を行い、地域との交流も大切にしています。

主な成績

通算成績: 540勝491敗39休 勝率.524
幕内成績: 169勝216敗5休 勝率.439
現役在位: 91場所
幕内在位: 26場所
十両優勝: 4回
幕下優勝: 1回

改名歴

小岩井 昭和（1983年7月場所 - 1987年1月場所）
小城ノ花 昭和（1987年3月場所 - 1997年7月場所）
小城乃花 昭和（1997年9月場所 - 1998年7月場所）

年寄変遷

小城乃花 昭和（準年寄）（1998年7月 - 2000年8月）
高崎 昭和（2000年8月 - 2014年1月）
出羽海 昭和（2014年2月 - ）

関連情報

大相撲力士一覧
小城乃花 昭和 - 日本相撲協会

もう一度検索