小幡城

小幡城

小幡城は、現在の愛知県名古屋市守山区西城付近に位置していた平山城です。名古屋市立西城小学校の東に位置する高台に築かれていました。

歴史

築城は1522年、岡田重篤によって行われたと伝えられています。しかし、重篤は間もなく星崎城を築いて居城を移したため、小幡城が使用された期間は短いものでした。1535年には、三河岡崎城主であった松平清康が尾張に侵攻した際、この地で家臣によって暗殺されるという事件（森山崩れ）が起こりました。清康の死は、三河の国人たちの離反を招き、松平氏の勢力は大きく後退することになります。その後、小幡城は織田信秀の弟である織田信光が城主となりました。

1555年、織田信光が那古野城で不慮の死を遂げたことで、小幡城は一時的に廃城となります。しかし、1584年の小牧・長久手の戦いにおいて、徳川家康が三河との連絡路を確保するためにこの城を修築し、本多広孝に守備を命じました。家康は池田恒興・森長可率いる豊臣方の別働隊を破った後、小幡城に入城します。豊臣秀吉の本隊が龍泉寺城に到着した時には、家康は既に小牧山城の本陣に戻っていました。豊臣方は小幡城を徹底的に焼き払い、この戦いの後、小幡城は再び廃城となりました。

規模

小幡城は、東西約200メートル、南北約70メートルの規模を持ち、標高は28.5メートルでした。

遺構

複郭の城郭でしたが、現在は宅地化が進み、明瞭な遺構は残っていません。しかし、高台にある駐車場には城郭の案内板が設置されており、往時の姿を偲ぶことができます。また、高台からは周辺の景色を一望できます。

周辺情報

学校

名古屋市立西城小学校

寺院

阿弥陀寺

交通アクセス

ゆとりーとライン：川宮駅より南東へ徒歩約13分
名鉄瀬戸線：小幡駅より北へ徒歩約16分
中央本線：新守山駅より東へ徒歩約23分
名古屋市営バス：西城バス停より西へ徒歩約3分

関連項目

日本の城一覧
平山城

外部リンク

* 尾張小幡城

小幡城は、戦国時代の歴史を語る上で重要な役割を果たした城の一つです。現在では、その姿を直接見ることは難しいですが、案内板や周辺の景色を通じて、往時の歴史に触れることができます。

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