小早川春平

小早川春平は、南北朝時代から室町時代にかけての武将で、沼田小早川氏の当主として知られています。彼の生涯は、小早川氏の勢力拡大と一族の結束強化に捧げられました。

生涯

元弘の乱において、沼田小早川氏は鎌倉幕府方として戦ったため、足利尊氏に早くから従った分家の竹原小早川家に遅れを取っていました。春平は、この状況を打破し、本家の勢力を回復するために、足利将軍家への接近を積極的に行いました。

春平は、本家惣領としての権限強化を目指し、小早川氏一族の結束を重視しました。その一環として、応永4年（1397年）には、従来の氏寺であった巨真寺とは別に、臨済宗の僧である愚中周及（佛徳大通禅師）を招き、佛通寺を創建しました。この佛通寺の建立には、竹原小早川家を含むほとんどの小早川氏庶流家が参加しており、一族の結束を象徴する出来事となりました。

春平の時代は、小早川氏が新たな時代に向けて歩みを進める上で重要な時期であり、彼の政策は、その後の小早川氏の発展に大きな影響を与えました。

春平は小早川氏の勢力挽回と一族の結束に尽力した人物として、歴史に名を残しています。

参考文献

三原市役所 編『三原市史』 第一巻《通史編一》、三原市役所、1977年2月15日。NDLJP:9573832。
『小早川隆景のすべて』新人物往来社編 ISBN 4-404-02517-3
今井尭ほか編『日本史総覧』 3（中世 2）、児玉幸多・小西四郎・竹内理三監修、新人物往来社、1984年3月。ASIN B000J78OVQ。ISBN 4404012403。 NCID BN00172373。OCLC 11260668。全国書誌番号:84023599。

関連史料

東京帝国大学文学部史料編纂所編『大日本古文書』 家わけ十一ノ二：小早川家文書之1-2、東京帝国大学、1927年。 NCID BN04860811。OCLC 834195954。全国書誌番号:73018529。 NDLJP:1908801

外部リンク

* 『小早川春平』 - コトバンク

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