小椋真介
小椋 真介（おぐら しんすけ）は、1980年8月1日に福岡県福岡市で生まれた元プロ野球選手です。ポジションは投手でした。
地元の福岡市立大原小学校、福岡市立原中央中学校を卒業後、福岡工業大学附属高等学校（現在の福岡工業大学附属城東高等学校）に進学。高校時代には、1997年に開催された第79回全国高等学校野球選手権大会に出場しました。この頃、既に143キロメートルの速球を投じる本格派左腕として注目を集め、「松坂世代」を代表する投手の一人として高い評価を受けていました。その実力が認められ、1998年度のプロ野球ドラフト会議で、地元の福岡ダイエーホークスから3位指名を受け、プロの道を歩み始めました。
高卒新人として迎えた1999年シーズンは、ファームであるウエスタン・リーグを中心に経験を積みました。フレッシュオールスターゲームへの出場も果たし、公式戦では29試合に登板。82回3分の1を投げて防御率2.84というリーグ2位の好成績を残し、5勝2敗1セーブをマークするなど、左腕エース候補としての期待が高まりました。このオフにはチームの主力左腕であった工藤公康が退団したこともあり、その期待はさらに大きくなりました。
しかし、2000年シーズンは一軍登板の機会を得られませんでした。オープン戦で読売ジャイアンツとの一戦に登板しましたが、大量失点を喫するなどプロの壁に直面。二軍では24試合に登板し、4勝4敗、防御率3.91という成績を残しました。
2001年も引き続き二軍での登板が中心となり、15試合で3勝2敗1セーブ、防御率3.55を記録。シーズン最終戦となった10月3日の試合で、プロ入り後初めて一軍のマウンドに上がり、初先発も経験しましたが、勝利投手となることはできませんでした。
2002年、8月4日の西武ライオンズ戦で、先発予定だった投手の登板回避により急遽プロ2度目の先発機会が訪れましたが、初回に本塁打を浴びるなどし、またしてもプロ初勝利はなりませんでした。
2003年には左肘のじん帯を負傷し、手術を受けることになりました。
2005年には、チームの二軍と茨城ゴールデンゴールズとの親善試合に登板し、アマチュア選手を相手に好投を見せる場面もありました。
2006年には体調不良の選手に代わり一軍登録の手続きが取られましたが、手続きの締め切りに間に合わないという珍しい出来事もありました。その後登録はされましたが、登板機会のないまま短期間で再び二軍へ降格となりました。
2007年に5年ぶりに一軍登板を果たします。この年は二軍で抑え投手として起用され、29試合で防御率1.61という安定した成績を残しました。
プロ10年目の2008年、キャンプで自己最速に近い152キロの速球を投じるなど復活の兆しを見せ、4月12日の西武ライオンズ戦に救援登板し、ついにプロ初勝利を挙げました。この年は前半戦、久米勇紀やD.J.ホールトンらと共に、主にリードした場面で中継ぎとしてチームに貢献しました。しかし、6月以降は失点が増え始め、二軍での調整期間が長くなったため、後半戦はわずか3試合の登板にとどまりました。一方で二軍では21イニングで29奪三振、防御率0.43と圧倒的な投球を見せました。
2010年には、プロ入り12年目にして約8年ぶりとなる先発登板（通算3度目）が4月24日の千葉ロッテマリーンズ戦で実現。この試合で5回を無失点（自責点0）に抑え、プロ入り後初めて先発として勝利投手となりました。その後も荒削りながら先発ローテーションの一角を担い、このシーズンに自己最多となる勝利数を更新しました。オフシーズンには、投球の幅を広げるためにチェンジアップの習得に力を入れたといいます。
2011年は、他の若手投手の台頭や、自身の左肘の手術といった影響もあり、一軍での登板はありませんでした。このオフには、FAで入団した帆足和幸に長年背負ってきた背番号11を譲ることになりました。
2012年には股関節の故障に苦しみ、一軍のマウンドに立つことはできませんでした。二軍での登板も5試合にとどまり、同年10月7日、球団から戦力外通告を受け、現役からの引退を表明しました。
速球、スライダー、チェンジアップ、シンカーといった球種を投げ分けました。特にストレートには定評があり、ファームでの公式戦で最速156キロメートルの速球を記録したこともあります。読売ジャイアンツの長野久義は、現役時代に対戦経験のある投手として、その速球を高く評価するコメントを残しています。
現役引退後は、2016年まで福岡ソフトバンクホークスが運営するホークスジュニアアカデミーで、子どもたちへの野球指導に携わりました。
2016年に学生野球資格回復のための研修を受け、翌2017年2月7日には日本学生野球協会から適性認定を受け、学生野球の指導が可能となりました。これを機に、2017年4月からは九州地区大学野球連盟に所属する長崎国際大学硬式野球部でコーチを務めました。さらに、2023年4月からは鹿児島商業高等学校野球部でコーチとして後進の指導にあたっています。
プロ野球における主な記録は以下の通りです。（球団名はダイエーが2005年にソフトバンクに変更）
初登板・初先発: 2001年10月3日 対オリックス・ブルーウェーブ（グリーンスタジアム神戸）
初奪三振: 同上、2回裏にジョー・ビティエロから
初勝利: 2008年4月12日 対埼玉西武ライオンズ（福岡Yahoo! JAPANドーム）、6回裏2死から救援登板し達成
初ホールド: 2008年4月13日 対埼玉西武ライオンズ（福岡Yahoo! JAPANドーム）
初セーブ: 2008年4月15日 対オリックス・バファローズ（京セラドーム大阪）
初先発勝利: 2010年4月24日 対千葉ロッテマリーンズ（千葉マリンスタジアム）
11 （1999年 - 2011年）
16 （2012年）
経歴
プロ入り前
地元の福岡市立大原小学校、福岡市立原中央中学校を卒業後、福岡工業大学附属高等学校（現在の福岡工業大学附属城東高等学校）に進学。高校時代には、1997年に開催された第79回全国高等学校野球選手権大会に出場しました。この頃、既に143キロメートルの速球を投じる本格派左腕として注目を集め、「松坂世代」を代表する投手の一人として高い評価を受けていました。その実力が認められ、1998年度のプロ野球ドラフト会議で、地元の福岡ダイエーホークスから3位指名を受け、プロの道を歩み始めました。
プロ入り後
高卒新人として迎えた1999年シーズンは、ファームであるウエスタン・リーグを中心に経験を積みました。フレッシュオールスターゲームへの出場も果たし、公式戦では29試合に登板。82回3分の1を投げて防御率2.84というリーグ2位の好成績を残し、5勝2敗1セーブをマークするなど、左腕エース候補としての期待が高まりました。このオフにはチームの主力左腕であった工藤公康が退団したこともあり、その期待はさらに大きくなりました。
しかし、2000年シーズンは一軍登板の機会を得られませんでした。オープン戦で読売ジャイアンツとの一戦に登板しましたが、大量失点を喫するなどプロの壁に直面。二軍では24試合に登板し、4勝4敗、防御率3.91という成績を残しました。
2001年も引き続き二軍での登板が中心となり、15試合で3勝2敗1セーブ、防御率3.55を記録。シーズン最終戦となった10月3日の試合で、プロ入り後初めて一軍のマウンドに上がり、初先発も経験しましたが、勝利投手となることはできませんでした。
2002年、8月4日の西武ライオンズ戦で、先発予定だった投手の登板回避により急遽プロ2度目の先発機会が訪れましたが、初回に本塁打を浴びるなどし、またしてもプロ初勝利はなりませんでした。
2003年には左肘のじん帯を負傷し、手術を受けることになりました。
2005年には、チームの二軍と茨城ゴールデンゴールズとの親善試合に登板し、アマチュア選手を相手に好投を見せる場面もありました。
2006年には体調不良の選手に代わり一軍登録の手続きが取られましたが、手続きの締め切りに間に合わないという珍しい出来事もありました。その後登録はされましたが、登板機会のないまま短期間で再び二軍へ降格となりました。
2007年に5年ぶりに一軍登板を果たします。この年は二軍で抑え投手として起用され、29試合で防御率1.61という安定した成績を残しました。
プロ10年目の2008年、キャンプで自己最速に近い152キロの速球を投じるなど復活の兆しを見せ、4月12日の西武ライオンズ戦に救援登板し、ついにプロ初勝利を挙げました。この年は前半戦、久米勇紀やD.J.ホールトンらと共に、主にリードした場面で中継ぎとしてチームに貢献しました。しかし、6月以降は失点が増え始め、二軍での調整期間が長くなったため、後半戦はわずか3試合の登板にとどまりました。一方で二軍では21イニングで29奪三振、防御率0.43と圧倒的な投球を見せました。
2010年には、プロ入り12年目にして約8年ぶりとなる先発登板（通算3度目）が4月24日の千葉ロッテマリーンズ戦で実現。この試合で5回を無失点（自責点0）に抑え、プロ入り後初めて先発として勝利投手となりました。その後も荒削りながら先発ローテーションの一角を担い、このシーズンに自己最多となる勝利数を更新しました。オフシーズンには、投球の幅を広げるためにチェンジアップの習得に力を入れたといいます。
2011年は、他の若手投手の台頭や、自身の左肘の手術といった影響もあり、一軍での登板はありませんでした。このオフには、FAで入団した帆足和幸に長年背負ってきた背番号11を譲ることになりました。
2012年には股関節の故障に苦しみ、一軍のマウンドに立つことはできませんでした。二軍での登板も5試合にとどまり、同年10月7日、球団から戦力外通告を受け、現役からの引退を表明しました。
選手としての特徴
速球、スライダー、チェンジアップ、シンカーといった球種を投げ分けました。特にストレートには定評があり、ファームでの公式戦で最速156キロメートルの速球を記録したこともあります。読売ジャイアンツの長野久義は、現役時代に対戦経験のある投手として、その速球を高く評価するコメントを残しています。
引退後
現役引退後は、2016年まで福岡ソフトバンクホークスが運営するホークスジュニアアカデミーで、子どもたちへの野球指導に携わりました。
2016年に学生野球資格回復のための研修を受け、翌2017年2月7日には日本学生野球協会から適性認定を受け、学生野球の指導が可能となりました。これを機に、2017年4月からは九州地区大学野球連盟に所属する長崎国際大学硬式野球部でコーチを務めました。さらに、2023年4月からは鹿児島商業高等学校野球部でコーチとして後進の指導にあたっています。
主な記録
プロ野球における主な記録は以下の通りです。（球団名はダイエーが2005年にソフトバンクに変更）
初登板・初先発: 2001年10月3日 対オリックス・ブルーウェーブ（グリーンスタジアム神戸）
初奪三振: 同上、2回裏にジョー・ビティエロから
初勝利: 2008年4月12日 対埼玉西武ライオンズ（福岡Yahoo! JAPANドーム）、6回裏2死から救援登板し達成
初ホールド: 2008年4月13日 対埼玉西武ライオンズ（福岡Yahoo! JAPANドーム）
初セーブ: 2008年4月15日 対オリックス・バファローズ（京セラドーム大阪）
初先発勝利: 2010年4月24日 対千葉ロッテマリーンズ（千葉マリンスタジアム）
背番号
11 （1999年 - 2011年）
16 （2012年）
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