小泊村

小泊村（こどまりむら）とは

青森県北津軽郡に存在した村、小泊村。その歴史と地理、文化について紐解きます。

地理

小泊村は、津軽半島の北端近く、北津軽郡の最北端に位置していました。地形は南北にやや長く、権現崎が日本海に突き出しているのが特徴です。東西は約13km、南北は約16km。平地が少ないため、尾崎山のある半島とその付け根に建物が集中していました。

主な山、河川、湖沼は以下の通りです。

山：矢形石山 (586.9 m)、尾崎山 (229.7 m)、三角山 (185.8 m)、板割山 (178.5m)、稲荷山 (41m)
河川：小泊川、板割沢、冬部川、折腰内川、傾り石沢、七ッ滝沢、袰内川、鮪沢山
湖沼：大沼、小泊ダム
滝: 七ッ滝、燕ノ滝

かつて隣接していた自治体は、北津軽郡の市浦村（現五所川原市市浦地区）、東津軽郡の三厩村（現外ヶ浜町三厩地区）でした。

歴史

小泊村は、1889年（明治22年）4月1日の町村制施行により誕生しました。その後、2005年（平成17年）3月28日に中里町と合併し、中泊町となりました。

産業

漁業が中心産業であり、特にイカ漁が全体の70%を占めていました。「小泊」という地名は、アイヌ語の「ポン・トマリ」（小さな港）に由来すると言われています。

教育

村内には、青森県立金木高等学校小泊分校、小泊村立小泊中学校、小泊村立小泊小学校、小泊村立小泊幼稚園がありました。2022年4月1日には小泊小・中学校が統合され、小中一貫校「中泊町立こどまり学園」が開校しました。

交通

村内には鉄道は通っていません。最寄り駅は、津軽鉄道線の津軽中里駅です。かつては津軽鉄道線を十三湖方面に延伸し、村内に駅を設ける計画もありました。

村内には弘南バスが運行していました。

名所・旧跡・観光

小泊村には、豊かな自然と歴史を感じさせる名所・旧跡が数多く存在しました。

権現崎
権現祭（8月14日 - 16日）
道の駅 こどまり
縄文沼遺跡：縄文晩期～弥生時代の集落跡
柴崎城址：安東氏最後の拠点
坊主沢遺跡：弥生時代の交易拠点
弁天島遺跡：室町時代の遺跡
冬部製塩跡：近世（江戸時代）の製塩跡
みちのく松陰道：吉田松陰と宮部鼎蔵が津軽海峡の警防状況を検分するために歩いた道
津軽森林鉄道（小泊海岸林道）：軌道跡がみちのく松陰道の道中や七ツ滝などに現存
小説「津軽」の像記念館：太宰治とタケが再開した地

出身有名人

三上寛（フォークシンガー、俳優）
升田敏則（実業家）
升田世喜男（衆議院議員）

小泊村は、その豊かな自然と歴史、そして人々の営みによって、独自の文化を育んできた村でした。現在は中泊町の一部として、その歴史を未来へと繋いでいます。

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