小笠原長章

小笠原長章（おがさわら ながあきら）

小笠原長章は、江戸時代前期に豊前国中津藩（現在の大分県中津市）の世嗣として生まれた人物です。初代藩主である小笠原長次の長男として、藩の将来を担うことが期待されていました。官位は従五位下・上野介。

生涯

長章は、中津藩の嫡子として誕生し、慶安2年（1649年）には将軍徳川家光に拝謁を果たしました。この拝謁は、長章が藩主の跡継ぎとして、幕府からも認知されたことを意味します。承応2年（1653年）には、従五位下・上野介に叙任され、その地位を確固たるものとしました。しかし、寛文6年（1666年）に、長章は突如として廃嫡されてしまいます。廃嫡の理由は定かではありませんが、これにより、長章は藩主となる道を閉ざされることとなりました。

同年、父である長次が亡くなると、家督は長章の弟である長勝が継ぎました。長章自身はその後、どのような人生を歩んだのかは、詳しい記録が残されていません。

系譜

長章の系譜は以下の通りです。

父: 小笠原長次（おがさわら ながつぐ）- 中津藩初代藩主
母: 慶寿院 - 松平康重の娘
正室: 水野忠職の娘

長章には、多くの子供がいました。彼らの多くは、それぞれに重要な役割を果たしています。

長男: 小笠原長胤（おがさわら ながたね）（1668年 - 1709年）
次男: 小笠原長宥（おがさわら ちょうゆう）
女子: 梅 - 秋容院殿、酒井忠相正室
三男: 小笠原長富（おがさわら ながとみ）
女子: 源姫（清泉院） - 増山正任正室
四男: 小笠原長救（おがさわら ながすく）
五男: 小笠原長円（おがさわら ながまる）（1676年 - 1713年）

長章の子供たちは、それぞれの人生を歩み、中には他家へ嫁いだり、養子に出されたりした者もいました。

まとめ

小笠原長章は、中津藩の世嗣として生まれながらも、不運にも廃嫡となった人物です。しかし、彼の子孫たちはそれぞれの時代で活躍し、その血筋は今日まで受け継がれています。彼の人生は、藩主の跡継ぎとしての期待と、その後の不遇という、複雑な時代背景を映し出す鏡とも言えるでしょう。

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