小野馬養

小野 馬養（おの の うまかい）について

小野馬養は、飛鳥時代から奈良時代にかけての日本の貴族であり、官位は正五位下、丹波守を務めました。彼の生涯には、官職を通じて数々の歴史的出来事に関与した重要な役割が記されています。

経歴の概要

馬養は文武天皇の治世にあたる大宝3年（703年）、南海道巡察使に任命されました。この役割は、地方の治安を保ち、国の統治を強化するための重要な職務でありました。任命を受けた翌年の大宝3年、馬養は宮中で慶雲の出現をいち早く発見しました。この出来事は歴史的な意義を持ち、慶雲への改元のきっかけを提供したのです。この功績により、彼は従七位上から三階昇進し、従六位下に叙せられます。

その後、和銅元年（708年）には、正六位下から従五位下に昇進し、同年の3月には帯剣寮長官に任じられます。9月には平城京の造営のために設立された造平城京司の次官にも就任し、国の重要な建築事業に貢献しました。

和銅3年（710年）の正月には、元明天皇の朝賀に副将軍として参加し、騎兵や隼人、蝦夷らを指揮しました。この時期における彼の昇進は著名で、和銅6年（713年）には従五位上、霊亀3年（717年）には正五位下へと昇進しています。さらに、この間に少納言などの任職も経験しました。

外交任務と地方官

元正天皇の養老2年（718年）、馬養は遣新羅大使に任命され、新羅に渡ります。翌養老3年（719年）に無事帰国し、その年の3月には新たに設置された各国の按察使に任じられました。彼は丹波守として丹後、但馬、因幡国を管轄し、地方行政においても重要な役割を果たしています。

官歴の詳細

馬養の官職経歴をまとめると以下のようになります。

• - 時期不詳: 従七位上
• - 大宝3年（703年）1月2日: 南海道巡察使
• - 時期不詳: 式部少丞
• - 慶雲元年（704年）5月10日: 従六位下（越階）
• - 時期不詳: 正六位下
• - 和銅元年（708年）:

- 正月11日: 従五位下
- 3月23日: 帯剣寮長官
- 9月30日: 造平城京司次官

• - 和銅6年（713年）4月23日: 従五位上
• - 霊亀3年（717年）1月4日: 正五位下
• - 時期不詳: 少納言
• - 養老2年（718年）3月20日: 遣新羅大使
• - 時期不詳: 丹波守
• - 養老3年（719年）7月13日: 丹後・但馬・因幡国按察使

馬養の生涯は当時の日本の政治と文化の発展に寄与し、多くの歴史的役割を担っていたことがわかります。彼は貴族としての地位をもって国の運営に寄与したのみならず、日本の外交や地方行政においても影響力を持った人物でした。

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