少年文芸作家クラブ

少年文芸作家クラブの概要

少年文芸作家クラブは、1966年頃、日本SF作家クラブのジュブナイル版として設立されました。発起人には福島正実と北川幸比古が名前を連ねており、その目的は、児童向け文学やイラスト、翻訳、演出に携わる作家や画家、翻訳家、演出家の親睦を深めることにありました。この団体には、亀山龍樹、内田庶、中尾明、小松崎茂、中山正美、武部本一郎、依光隆、金森達などの多様なメンバーも参加していました。顧問には白木茂が就いており、会報も発行されていたのが特徴です。

活動の変遷

1969年に発生した「覆面座談会事件」により、福島が他のSF作家たちと対立すると、多くのメンバーが退会する事態となりました。この結果、残ったのは光瀬龍、眉村卓、大伴昌司、南山宏といった数名のみでした。1970年には、「別冊少年文芸」という雑誌が発行され、新たな作品の発信の場となりました。

その後、1976年に福島正実が亡くなった後、内田庶の提案で「福島正実記念SF童話賞」が設立されました。これは岩崎書店との共催で、1983年から実施され、受賞者には新たにクラブへの入会が許可される制度となりました。しかし、1991年の第8回で六歳の竹下龍之介が受賞したことで、受賞に反対した北川が除名され、内田も退会するという内紛が起きました。

その後は、光瀬が運営の中心となり、団体名を「職能団体創作集団プロミネンス」に変更し、2015年4月現在も活動を続けています。また、2001年からは岩崎書店と共に「ジュニア冒険小説大賞」を開始し、新しい才能の発掘を目指しています。

出版物

少年文芸作家クラブの名義で発行された書籍は多岐にわたります。たとえば、「あたらしいSF童話」（編集：少年文芸作家クラブ、岩崎書店）や、個々の作家による作品が数多く刊行されています。以下は代表的な作品の一部です：

• - 小さな島の大ぼうけん（星谷仁作、ますむらひろし絵、1984年）
• - ぬすまれた教室（光瀬龍作、宇野文雄絵、1984年）
• - ぼくらのロボット物語（眉村卓作、西川おさむ絵、1985年）
• - 自由くんの宇宙せんそう（北川幸比古作、今井弓子絵、1985年）
• - さようならアイスマン（福島正実作、依光隆絵、1985年）

さらに、学年別に編纂された「学年別こどもファンタジー」シリーズも存在し、子どもたちの想像力を育むための良い教材となっています。具体的には「そらとぶランドセル1年生」や「ぼくらのおりがみメカ3年生」など、楽しい物語が提供されています。

参考文献と外部リンク

少年文芸作家クラブに関する詳細な情報は、宮田昇（内田庶）の著作や『SF JAPAN』などでも確認できます。興味のある方はいくつかの資料を参照してみてください。また、創作集団プロミネンスの活動については、公式ウェブサイトを訪れることをお勧めいたします。

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