岩倉具堯

岩倉具堯（いわくら ともたか）

岩倉具堯は、室町時代後期から江戸時代初期にかけての公家であり、村上源氏の流れを汲む名門、久我家の分家である岩倉家の始祖として知られています。最終的な官位は正五位下木工頭でした。

生涯

具堯は、正二位権大納言であった久我晴通の四男として生まれました。兄には同じく公家として活躍した久我通堅がいます。幼少の頃、具堯は相国寺に入り、万松院宗尊と名乗って修行に励みました。しかし、後に還俗し、後陽成院や中和門院に近侍し、朝廷に仕えることとなります。

久我家からの分家にあたり、当初は桜井と号していましたが、子の具起の代になり、京都洛外の岩倉に邸を構えたことから、岩倉家と称するようになりました。晩年は病に伏し、出家して蕣庵と号しました。

岩倉具堯の血筋は、幕末から明治にかけて活躍した政治家、岩倉具視へと受け継がれました。具視は明治維新において大きな功績を残し、日本の近代化に貢献しました。

系譜

父：久我晴通
母：鴨祝秀顕の娘
正室：園基継（正四位上左近衛中将）の娘

長男：岩倉具起（1601年 - 1660年）- 従二位権中納言
二男：有清 - 英彦山座主権僧正、二男は愛宕家家祖の愛宕通福
三男：一糸文守（仏頂国師）（1608年 - 1646年） - 霊源寺、法常寺開基
四男：千種有能（1615年 - 1687年） - 千種家を再興、正二位権大納言
女子：坊城俊完（従二位権大納言）室

関連

岩倉家
久我家
* 千種家

岩倉具堯は、公家社会において重要な役割を果たし、その子孫は日本の歴史に名を刻みました。彼の生涯は、激動の時代を生き抜いた公家の姿を今に伝えています。

もう一度検索