岩内克己

岩内 克己（いわうち かつき）

岩内克己は、日本の映画監督として知られ、特に「若大将」シリーズの作品で名を馳せました。1925年8月15日、オランダ領東インドのバタヴィア（現在のジャカルタ）に生まれた彼は、後に日本映画の重要な存在となる人物でした。

学生時代とキャリアのスタート

彼は明治大学に入学しましたが、中退し、その後鎌倉アカデミアを卒業しました。卒業後は、東京都立八潮高等学校で教員として勤務しましたが、映画への情熱を捨てることはありませんでした。1953年に東宝に入社し、そこで筧正典、鈴木英夫、松林宗恵などの助監督として経験を積み、1963年には『六本木の夜・愛して愛して』で監督に昇進しました。

若大将シリーズとの出会い

岩内が映画監督として真の注目を集めたのは、1965年に藤本真澄プロデューサーから『エレキの若大将』の監督を依頼された時でした。彼は当初、サスペンス映画の監督を志望しており、音楽要素を多く含むこの作品を辞退しようとしましたが、最終的には監督としての役割を受け入れました。試行錯誤の末、音楽シーンをうまく取り入れ、「君といつまでも」を加山雄三と星由里子がデュエットで歌う形で挿入することに成功しました。この作品は大ヒットを記録し、以後の若大将シリーズの全体に彼の色が色濃く反映されることとなりました。

その後の活動

1960年代後半には、坪島孝、田波靖男、小川英と共に「ジャック・プロダクション」を設立しました。ここでは映画だけでなく、テレビドラマやCMの監督も手掛け、イベントのプロデュースなど多岐にわたる映像活動を行いました。

生涯と功績

岩内克己は、2022年6月18日に心臓の病により96歳で永眠しましたが、彼が残した作品は今なお多くの人々に愛されています。彼の監督作品には、『恐怖の時間』『パンチ野郎』『リオの若大将』などがあり、いずれも彼の個性を色濃く反映するものです。特に、若大将シリーズは今でも多くの人々に親しまれています。

主な監督作品

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• - 映画

- 六本木の夜 愛して愛して（1963年）
- エレキの若大将（1965年）
- ゴー!ゴー!若大将（1967年）
- リオの若大将（1968年）
- 喜劇 ドッキリ大逃走（1970年）

• - テレビドラマ

- 若草物語（1973年、フジテレビ）
- 高校教師（1974年、東京12チャンネル）
- 白い恐怖（1975年、フジテレビ）

• - テレビ番組

- 金曜スペシャル「彫り師凡天太郎　金髪刺青に挑戦！白い肌に舞う幻の鳳凰」（1983年、テレビ東京）

彼の業績は、今後も多くの映画ファンに影響を与え続けることでしょう。

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