岩村田

岩村田（いわむらだ）

長野県佐久市の北東部に位置する岩村田は、古くから宿場町、城下町、そして鳥居前町として栄えてきた地域です。「岩村田」という地名は、「岩群れ田」に由来するとされ、その名の通り岩石の多い場所であったことがうかがえます。地元では、佐久方言で「いわんだ」と発音されることもあります。

地理

岩村田は、上信越自動車道佐久インターチェンジ付近を北限とし、南限は概ね湯川の堤防林あたりまで広がっています。東限は鼻顔稲荷神社、西限は中部横断自動車道が走る地域まで含まれます。湯川の対岸に広がる水田地帯も岩村田の地籍です。

歴史

岩村田の歴史は古く、829年には開発に関する記録が残っています。中世には、順徳天皇や後宇多上皇の領地となり、その後、人口が増加し、15世紀半ばには3万人に達したという記録もあります。戦国時代には武田信玄の支配下に入り、地名が「岩村田」に統一されました。江戸時代には、岩村田藩が成立し、陣屋が置かれました。

829年（天長6年）：岩村田の開発に関する記録
1186年（文治2年）：大井荘岩村田の最古の記録
1211年（建暦元年）：岩村田が順徳天皇領となる
1302年（乾元6年）：後宇多上皇領となる
1547年（天文16年）：武田信玄領となる
1553年（天文22年）：地名を「岩村田」に統一
1703年（元禄16年）：岩村田藩誕生
1869年（明治2年）：廃藩置県により岩村田県となる
1889年（明治22年）：町村制施行により岩村田町発足
1954年（昭和29年）：周辺町村と合併し浅間町となる
1961年（昭和36年）：佐久市発足に伴い浅間町が廃止


1997年の北陸新幹線佐久平駅開業後、住居表示事業により駅周辺が分離されましたが、岩村田地区は佐久平駅開業以前から佐久市の中心地の一つとして重要な役割を果たしていました。

交通

岩村田には、JR小海線の岩村田駅があり、地域住民の足として利用されています。

鉄道: JR東日本小海線 岩村田駅
道路: 国道141号、上信越自動車道 佐久インターチェンジ

施設

岩村田には、以下の様な施設があります。

公共施設: 岩村田郵便局
教育機関: 佐久市立岩村田小学校、佐久市立浅間中学校、長野県岩村田高等学校、佐久長聖中学校・高等学校、長野県佐久平総合技術高等学校 浅間キャンパス、佐久大学
医療機関・福祉施設: 佐久市立国保浅間総合病院、三世会 金沢病院、佐久市介護老人保健施設みすず苑

名所・旧跡

岩村田には、歴史を感じられる史跡や自然豊かな名所が点在しています。

中山道岩村田宿: 江戸時代に栄えた宿場の面影を残す場所です。
大井城跡（王城公園）: 大ケヤキは長野県指定の天然記念物です。
岩村田ヒカリゴケ産地: 国指定の天然記念物であるヒカリゴケを見ることができます。
仙禄湖: 美しい自然に囲まれた湖です。

伝統行事

岩村田では、古くから伝わる伝統的なお祭りも開催されています。

* 岩村田祇園祭お船様祭り: 地域の人々によって大切に守り継がれているお祭りです。

岩村田は、歴史と文化が息づく、魅力的な地域です。

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