島津久賀

島津久賀について

島津久賀（しまづ ひさか）は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけて活躍した武将であり、鹿児島藩（薩摩藩）の藩士です。薩摩島津氏の分家である豊州家の7代目当主として、また伊予松山藩の2代目藩主である松平定頼の伯父としても知られています。

生涯

1593年（文禄2年）、父である島津朝久が文禄の役で朝鮮にて病死しました。その2年後の1595年（文禄4年）、14歳という若さで久賀は朝鮮へ渡海し、文禄の役に参加しました。その後も慶長の役にも参戦し、泗川の戦いや露梁海戦で武功を挙げました。1600年（慶長5年）には、その功績により、永野（現在の鹿児島県薩摩郡さつま町永野）を中心に1,000余石の加増を受けました。

1607年（慶長12年）、島津義弘が居城を帖佐から加治木へ移すと、久賀は帖佐（現在の鹿児島県姶良市）の地頭に任命されました。その後、薩摩藩の初代藩主である島津家久の城代家老となり、藩の運営に尽力しました。1634年（寛永11年）には、転封により黒木（現在の薩摩川内市祁答院町黒木）の領主となっています。

1637年（寛永14年）に勃発した島原の乱では、島津久元と共に大将を任され、鎮圧に貢献しました。藩主である島津家久が亡くなった後は、2代藩主である島津光久にも仕え、それまでの豊後守から豊前守へと官位を改めました。1644年（正保元年）に63歳で亡くなりました。

久賀の死後、豊州家は帖佐と黒木の領主として代々家老などの要職を歴任し、薩摩藩において重要な役割を果たし続けました。

人物像

島津久賀は、若くして戦場を経験し、数々の武功を挙げたことから、武将としての能力が非常に高かったことが伺えます。また、島津家久や島津光久といった藩主にも信頼され、家老や領主などの要職を歴任したことからも、その人となりや統率力も優れていたと考えられます。

島津久賀は、戦国時代から江戸時代初期という激動の時代を生き抜き、薩摩藩の発展に大きく貢献した人物として、歴史に名を刻んでいます。

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