川崎末五郎

川崎末五郎の生涯

川崎末五郎（かわさき すえごろう、1892年2月20日 - 1971年11月8日）は、日本の内務官僚であり、政治家としても名を馳せた人物です。福島県知事や衆議院議員といった要職を歴任し、内務省の重要な役割を担った経歴を持ちます。彼は京都府に生まれ、旧姓は神田で、著名な衆議院議員である川崎安之助の養子となることでその名を広めました。

学問と官僚生活のスタート

昌平の気概を持ち、鹿児島高等農林学校を経て、1916年には京都帝国大学法科大学政治学科を優秀な成績で卒業しました。この際に贈られた銀時計は、彼の学問への真摯な取り組みを象徴しています。在学中からの努力の成果として同年の文官高等試験行政科試験に合格し、内務省へ入省しました。初めは警視庁にて警部として勤務し、多様な職務を経て、次第に内務省内での地位を確立していきます。

福島県知事としての役割

川崎は、東京府、兵庫県などでの勤務を経て1931年には福島県知事に就任しました。彼の県政においては、地域の発展を目指した政策を推進し、福島県の行政を円滑に運営しました。しかし、同年12月には休職することとなり、翌年の1932年には自らの意志で退官しました。

政治活動と衆議院議員としての活躍

川崎は1936年2月に行われた第19回衆議院議員総選挙では立憲民政党の公認で出馬し見事当選を果たします。以降、1942年までの間に3度連続当選するなど、その政治家としての地位を揺るぎないものにしました。衆議院では決算委員長として活躍し、幣原内閣では内務政務次官としても重要な役割を果たしました。大政翼賛会では総務局長に任命されるなど、政界での存在感を高めていきました。

戦後の追放と復帰

戦後、川崎は公職追放の対象となりますが、追放が解除された1955年には再び政治の舞台へ。第27回総選挙に日本民主党から出馬し、見事当選を果たしました。彼は、旧民政党左派のメンバーと協力しながら政治活動を行い、保守合同後は自由民主党に所属します。

最晩年と遺産

川崎は衆議院議員として通算5期を務め、総務や政調選挙調査会副会長などの役職も担いましたが、1960年の選挙での落選後は政治の表舞台から退くこととなります。彼は1971年に79歳で亡くなりました。その生涯を通じて、内務省の改革や地域の発展に寄与した川崎末五郎の功績は、今日においても評価されています。彼の足跡は日本の政治史の一端を成し、今なお多くの人々に記憶されています。

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