川霧の橋

『霧の橋』は、宝塚歌劇団によって上演された舞台作品であり、山本周五郎の『柳橋物語』と『ひとでなし』を原作としています。脚本と演出は柴田侑宏が担当しました。

この物語は、江戸の隅田川界隈を舞台に、運命に翻弄されながらも懸命に生きる若者たちの姿を描いています。大火によって生活が一変し、それぞれの人生が大きく揺れ動く中で、愛や葛藤、そして人間関係が複雑に絡み合います。観客は、彼らが困難に立ち向かい、自らの道を見つけようとする姿に心を打たれるでしょう。

公演データ

1990年
形式名は「江戸切絵」で、全15場構成です。
月組によって、宝塚大劇場で1990年8月9日から9月18日（新人公演は8月24日）、東京宝塚劇場で同年12月2日から12月26日（新人公演は12月11日）に上演されました。この公演では、ミュージカル・レビュー『ル・ポアゾン 愛の媚薬』が併演されました。

この公演は、当時の月組トップコンビであった剣幸とこだま愛の宝塚さよなら公演として、多くのファンに感動を与えました。

2021年
月組によって2021年10月11日から11月3日まで博多座で上演されました。この公演では、スーパー・ファンタジー『Dream Chaser －新たな夢へ－』が併演されました。

この公演は、月組の新トップコンビである月城かなとと海乃美月のお披露目公演として、新たなスタートを飾りました。

あらすじ

物語は、江戸の下町で平穏な生活を送っていた若者たちが、大火をきっかけに運命に翻弄されていく様子を描いています。大工の棟梁を目指す幸次郎は、研ぎ職人の孫娘であるお光に想いを寄せていましたが、跡継ぎの座を争う清吉が、先にお光に結婚を申し込んでしまいます。そのような状況の中、江戸の町を大火が襲い、登場人物たちの運命は大きく変化していきます。

スタッフ

1990年
作曲・編曲：寺田瀧雄
編曲：吉田優子
音楽指揮：岡田良機（宝塚）、伊沢一郎（東京）
振付：尾上菊之丞
装置：大橋泰弘
装置補：阪本保
衣装：中川菊枝
照明：今井直次
小道具：榎本満春
効果：川ノ上智洋
音響監督：松永浩志
太鼓指導：西川啓光
演出補：正塚晴彦
演出助手：木村信司
舞台進行：田中利邦
制作：飯島健
製作担当：長谷山太刀夫（東京）

主な登場人物

幸次郎：大工の棟梁家・杉田屋の次期棟梁。
お光：研ぎ職人・源六の孫娘。
半次：幸次郎の後見人。
清吉：幸次郎の跡継ぎの座を争う人物。

配役

配役については、資料に詳細な情報が記載されていません。

脚注

この作品は、山本周五郎の小説を基にした感動的な物語であり、宝塚歌劇団によって見事に舞台化されました。

参考文献

橋本雅夫 著、北川方英 編『夢を描いて華やかに―宝塚歌劇80年史―』宝塚歌劇団、1994年9月9日。ISBN 4-924333-11-5。
* 小林公一 監修『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡りつづけて（舞台編）』阪急コミュニケーションズ、2014年4月1日。ISBN 978-4-484-14600-3。

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