左石駅

左石駅（ひだりいしえき）は、長崎県佐世保市田原町に位置する松浦鉄道西九州線の駅です。かつては国鉄柚木線が分岐しており、地域の交通の要衝としての役割を担っていました。

歴史

1920年（大正9年）3月27日に、佐世保鉄道の相浦駅から柚木駅間の開通に合わせて大野駅（おおのえき）として開業しました。
同年10月7日には、当駅から上佐世保駅間が開通し、路線が拡大しました。
1929年（昭和4年）4月20日に、現在の左石駅に改称されました。
1936年（昭和11年）10月1日、佐世保鉄道の国有化に伴い、鉄道省松浦線に編入され、当駅から柚木駅間は柚木線となりました。
1943年（昭和18年）8月30日、松浦線・柚木線の改軌工事が完了し、当駅から上佐世保駅間が廃止。同時に、当駅から北佐世保駅間の新線が開業しました。
1967年（昭和42年）7月9日、柚木線が水害により全線不通となり、同年9月1日に全線廃止されました。
1970年（昭和45年）10月1日には、貨物の取り扱いが廃止されました。
1987年（昭和62年）4月1日の国鉄分割民営化に伴い、JR九州松浦線の駅となりました。
1988年（昭和63年）4月1日、第三セクター松浦鉄道への転換に伴い、同社西九州線の駅となり、同時に無人駅化されました。
2024年（令和6年）3月、駅名標がリニューアルされ、佐世保市と松浦市の5駅で、かな表記から漢字表記に改められました。左石駅では「佐世保西高等学校前」のサブ駅名が追加されました。

駅構造

相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。ホームは互いに大きくずれており、駅舎は佐世保市役所大野支所側（佐々・伊万里方面行ホーム側）にあります。佐世保西高校側（佐世保方面行）ホーム上には木造の屋根があり、両ホーム間は構内踏切で連絡しています。松浦鉄道転換後に、佐世保西高校側にも出入口が開設されました。

現在は無人駅ですが、松浦鉄道への転換までは有人駅でした。手書き乗車券の他、指定券も発券していました。現在、定期券や回数券は徒歩約3分の西肥バス大野待合所で発売されています（元日を除く9:30 - 17:30）。

のりば

※案内上ののりば番号は設定されていません。

付記事項

松浦線は転換時までタブレット閉塞システム（非自動閉塞方式）が使用されていました。急行「平戸」は通過していたため、運転助手が通過しながらタブレット（タブレットキャリアーに収めた状態）を受け渡していました。信号機は腕木式でしたが、黄色い矢羽の場内通過信号が無かったため、ホームにある渦巻き状キャリアー受けの支柱に緑の手旗を横に挿して代用していました。

2008年（平成20年）9月現在、旧駅員室は食堂となっています。また、待合室の一部を改装したたこ焼き屋『駅たこ』が営業しているほか、大野商工振興会が駅舎の一部を事務所として使用しています。

利用状況

2019年度の1日平均乗降人員は1,010人です。

駅周辺

佐世保西高校
佐世保市役所大野支所

隣の駅

松浦鉄道
西九州線
快速: 本山駅 - 左石駅 - 泉福寺駅
普通: 野中駅 - 左石駅 - 泉福寺駅
かつて存在した路線
日本国有鉄道
* 柚木線: 左石駅 - 肥前池野駅

もう一度検索