平成百景

平成百景とは

平成百景は、読売新聞創刊135周年を記念して、2009年（平成21年）4月中旬に選定された、新たな平成時代の景観です。このプロジェクトは、風景写真家・竹内敏信氏の監修のもと、300か所の写真付き候補地が提示され、一般投票と選考委員会の審議を経て、最終的に100か所が選ばれました。

選定プロセス

1. 候補地の提示: 300か所の候補地が写真付きで提示されました。
2. 一般投票: 読売新聞紙上とYOMIURI ONLINEで一般投票が実施され、総投票数は642,314票に達しました。投票は1人5か所までで、ハガキとインターネットの両方で受け付けられました。
3. 選考委員会: 地域バランスや平成になって生まれた景観などを考慮し、選考委員会が審議を行いました。各選考委員が強く推薦する景観も加味されました。
4. 最終決定: 選考の結果、得票数上位30位は全て選出され、100位までの中でも約7割が選ばれました。ただし、得票数順に上位100か所が選ばれたわけではありません。

選定結果の発表とその後

選定結果は4月16日から17日にかけて新聞紙上で発表されました。同年5月30日には、横浜市で上位10位の各地元代表（知事や市町村長）に読売新聞から認定証が授与されました。この際、「認定は最初のステップであり、地域活性化、景観の保護・保存の次の段階に進んでいただきたい」との挨拶がありました。その後、「平成百景サミット」が開催され、参加者間で相互の連携の可能性が話し合われました。

選定された主な景観

得票数上位30位

富士山（山梨・静岡）
昇仙峡（山梨）
知床（北海道）
十和田湖・奥入瀬川（青森・秋田）
合掌造り（岐阜・富山）
京都の寺社（京都）
姫路城（兵庫）
上高地（長野）
函館の夜景（北海道）
尾瀬（群馬・福島・新潟）
高千穂峡（宮崎）
宮島（広島）
甲府盆地の夜景（山梨）
秩父夜祭（埼玉）
縄文杉（鹿児島）
東京タワー（東京）
美瑛の丘（北海道）
釧路湿原（北海道）
白崎海岸（和歌山）
伊勢神宮（三重）
阿蘇山（熊本）
黒部ダム（富山）
霞ヶ浦の帆引き船（茨城）
曽木の滝（鹿児島）
日光の社寺・杉並木（栃木）
錦帯橋（山口）
東京ディズニーリゾート（千葉）
蔵王（山形・宮城）
サンゴ礁（沖縄）
原爆ドーム（広島）

得票数上位30位以外

※得票順位は非公開、掲載順

選考委員会メンバー

選考は、読売新聞東京本社社長を含む10名の選考委員によって行われました。

大塚陸毅（日本経団連観光委員会委員長）
金井耿（日本旅行業協会会長）
菊川怜（女優）
酒井順子（エッセイスト）
中村徹（日本観光協会会長）
アーサー・ビナード（詩人）
藤森照信（建築家）
舩山龍二（日本ツーリズム産業団体連合会会長）
本保芳明（観光庁長官）
老川祥一（読売新聞東京本社代表取締役社長）

企画関係者

この企画は、多くの団体や企業の後援、協力によって実現しました。

主催: 読売新聞社
後援: 国土交通省、観光庁、日本政府観光局、日本経済団体連合会、日本観光協会、日本ツーリズム産業団体連合会、日本旅行業協会、全国旅行業協会
協賛: キヤノン、JR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州、日本航空、日本たばこ産業、富士重工業など
特別協力: 近畿日本鉄道、南海電気鉄道など
* 協力: エイチ・アイ・エス、近畿日本ツーリスト、クラブツーリズム、ジェイティービー、阪急交通社、読売旅行

まとめ

平成百景は、平成という時代を象徴する景観を選出することで、日本の美しい風景を再発見し、地域活性化や景観保護への意識を高めることを目的としたプロジェクトです。選ばれた100か所の景観は、その後の観光振興や地域づくりに大きく貢献しました。

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