廖荘

廖荘（りょう そう、1404年 - 1466年）は、明代の官僚であり、字は安止、号は東山と称しました。本貫は吉安府吉水県です。

生涯

1430年（宣徳5年）に進士に及第し、官僚としてのキャリアをスタートさせました。1433年（宣徳8年）には翰林院庶吉士に選ばれ、双流知県の孔友諒らと共に六科の事務を担当しました。この頃から、廖荘は官僚としての職務に真摯に取り組み、その能力を発揮し始めました。

1435年（宣徳10年）には刑科給事中に任じられ、1437年（正統2年）には、御史の元亮が詔書を根拠に辺境の軍隊による食糧の侵奪を正すよう求めた際、これが許可されなかったことに対し、廖荘は詔書の内容を誠実に実行すべきだと主張しました。また、四川按察使の龔鐩が窃盗未遂犯の赦免を求めた際にも、法司が赦免を行わなかったことに対し、廖荘は詔書の遵守を訴えました。これらの出来事から、廖荘が法令を遵守し、公正な政治を求める人物であったことがうかがえます。

1440年（正統5年）、英宗が中央の官を地方に出向させて荒廃した政治を立て直し、滞納している民衆の賦税を徴収するよう命じた際には、廖荘は災害を受けた州県の賦税の徴収を秋の収穫期まで待つよう請願し、その意見が聞き入れられました。1441年（正統6年）には、陝西で振恤を行い、多くの民衆を救済しました。北京に戻った際には、寛恤九事を上奏し、その多くが採用されました。また、楊士奇の家族が法を犯した際には、同僚とともに楊士奇を非難するなど、権力にも臆することなく、正義を貫く姿勢を示しました。

1443年（正統8年）には、御史の張驥とともに大理寺の事務を代行するよう命じられ、その後、大理寺左寺丞に任じられました。1446年（正統11年）には、南京大理寺少卿に転じました。

1448年（正統13年）には、陳夫が親族の賈福と指揮の職の世襲を争った際、南京刑部侍郎の斉韶が陳夫から賄賂を受け取り、賈福の官を奪おうとしたことに反対しました。斉韶が賈福を鞭打ち死なせたことで逮捕され、陳夫が廖荘を誣告したため、廖荘は一時的に投獄されました。しかし、斉韶の他の罪が発覚し、処刑されたことで廖荘は釈放されました。この事件からも、廖荘が不正を許さず、職務に忠実であったことがわかります。

1454年（景泰5年）には、沂王朱見深を再び皇太子に立てるよう上疏しましたが、景泰帝には聞き入れられませんでした。1455年（景泰6年）には、母の喪に服すため北京を訪れ、勘合の発給を求めた際に、以前の皇太子擁立の上疏を理由に杖罰80回を受けた後、定羌駅丞に左遷されました。この一件は、廖荘が自身の信念を曲げない人物であったことを示しています。

1457年（天順元年）には、北京に召還され、母の喪が終わっていないにもかかわらず、大理寺少卿に復帰するよう命じられました。その後、南京大理寺少卿に転じ、1461年（天順5年）には南京礼部右侍郎に、1463年（天順7年）には南京刑部右侍郎に抜擢されました。1465年（成化元年）には、北京に召還され、刑部左侍郎となりました。

1466年（成化2年）12月に死去し、享年63歳でした。死後、刑部尚書の位を追贈され、諡は恭敏とされました。著書には『漁梁集』2巻がありました。

廖荘の生涯は、官僚としての職務に忠実であり、民衆の救済と公正な政治の実現に尽力したものでした。その行動は、後世に語り継がれるべき模範的な官僚の姿を示しています。

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