廣瀬克哉

廣瀬克哉について

廣瀬克哉氏は、1958年生まれの日本の行政学者です。現在は法政大学法学部政治学科の教授を務めています。また、法政大学の副学長、常務理事を経て、第20代の総長も務めました。

学歴と研究の道

奈良県出身の廣瀬氏は、東大寺学園高校から東京大学法学部に進学。1987年には東京大学大学院法学政治学研究科の博士課程を修了しました。指導教授は行政学者の西尾勝氏です。大学時代は、後に北海道大学名誉教授となる山口二郎氏と同期でした。

大学院修了後、法政大学の総長であった阿利莫二氏に誘われ、同大学法学部の助[[教授]]に就任します。当時、「平和・軍事研究」というユニークな名称の講座を担当し、受験雑誌でも話題となりました。

1991年から1993年まで、ロンドン大学政治経済学院に行政学を学ぶため留学。1995年に法政大学の教授に昇任します。この頃から、研究の専門分野を防衛行政から情報政策へと移行させました。しかし、廣瀬氏自身は、研究対象を一貫して「非専門家による専門家の統制」であると捉えており、研究テーマが変わっても、その根本にある問題意識は変わっていないと述べています。講座名も「平和・軍事研究」から「国際公共政策」へと変更されました。

研究領域の拡大

現在、廣瀬氏の研究対象は情報政策から地方自治へと広がっており、地方自治体における業務の情報化に関する研究に力を入れています。また、議員力検定協会の共同代表の一人としても活動しており、精力的な研究と教育活動を続けています。

研究室の系譜

廣瀬氏は西尾勝門下であり、兄弟子には元東京大学教授の森田朗氏や関西学院大学の橋本信之教授などがいます。また、弟弟子には、東京大学教授の田辺国昭氏、金井利之氏、城山英明氏、東北大学教授の牧原出氏、成蹊大学教授の西村美香氏、神戸大学教授の曽我謙悟氏などがいます。また、法政大学で廣瀬氏を誘った阿利氏は、辻清明氏の門下生であり、西尾氏の兄弟子にあたります。

主な著作

廣瀬氏は、行政学、情報政策、地方自治に関する多数の著作を発表しています。主なものとして、以下が挙げられます。

『官僚と軍人 ―文民統制の限界』（岩波書店、1989年）
『インターネットが変える世界』（岩波新書、1996年、古瀬幸広と共著）
『情報楽市―激動のネット社会を予見する 次はこう動く!!』（扶桑社、1999年、堺屋太一、池田純一、泉博史、井戸芳之と共著）
『電子自治体システムの構築と実践』（地域科学研究会、2003年、後藤仁と共著）
『情報改革』（ぎょうせい、2005年）
『「議員力」のススメ』（ぎょうせい、2010年）

関連事項

* 文民統制

廣瀬克哉氏は、行政学の分野で多岐にわたる研究活動を行い、日本の行政と情報化の発展に貢献しています。

もう一度検索