弋部

弋部について

弋部（よくぶ）とは、漢字を部首によって分類する際の一つのグループです。これは、康熙字典において214部首の中で56番目、筆画数では3画の27番目に位置します。弋部に含まれる漢字は、主に「弋」を一部に持つものが特徴です。

弋の意味と形

「弋」という文字そのものは、土を掘るための杙（くい）の形を象った象形文字として知られています。このことから、弋を象徴的な意味として、杙に関連する漢字がいくつか作られることがあります。ただし、その数は多くないため、弋部は特定の意味合いを持つ漢字を網羅しているわけではありません。

興味深いことに、古代の文献『説文解字』では弋部というカテゴリーは存在せず、「弋」は𠂆部に分類されていました。このことから、弋部に含まれる漢字には、字源的に「弋」とは無関係なものや、他の部首に分類できない文字も含まれています。例えば、「弑」という字は弋とは直接的な関係がなくてもこの部に収められています。

部首の名前

弋部は、国ごとに異なる呼称が存在します。日本語では「しきがまえ」や「いぐるみ」、さらには「よく」とも呼ばれています。韓国語では「주살익부」（jusalikbu）、つまり「いぐるみの弋部」と呼ばれ、英語やアメリカでは「Radical shoot」という名称が付けられています。

音読みと訓読み

この部首にはいくつかの発音があります。日本語における音読みは「ヨク（漢音）」、訓読みは「くい」や「いぐるみ」です。また、中国語では「弋」のピンインは「yì」で、注音は「ㄧˋ」、ウェード式では「i 4」と表記されます。朝鮮語では、「주살（jusal）」と訓音され、弋部を指す言葉として「익(ik)」も用いられています。

例となる漢字

弋部には様々な漢字が含まれています。例えば、「弋」自体をはじめとして、𢍺、弌、弍（これは貝部に関連する「貳」）、式、弐、㢤、㢥、弑、㢦、弒、𢎒、𢎕、𢎖などがあります。これらの漢字は、それぞれ異なる意味や用途を持っており、漢字の世界における「弋」という部首の重要性を示しています。

結論

弋部は、その独自の形と意味を持つ漢字で構成され、重要な部首の一つです。弋が示す形状や意味は、単なる一部に過ぎないことから、漢字の学びにおいて、文化的背景や言語の違いを理解する上で興味深い要素と言えるでしょう。

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