御園駅 (滋賀県)

御園駅の歴史と役割

概要

御園駅（みそのえき）は、滋賀県八日市市（現在の東近江市）に位置していた、近江鉄道八日市線の廃駅です。この駅は、1924年に湖南鉄道によって建設が始まり、当初は新八日市駅から神崎郡の山上村に至る区間の免許を取得しました。経営権が別の鉄道に移る中で、1930年には新八日市から沖野が原までの約2.5kmが開業し、当駅が設置されたのです。

当初は、隣接する陸軍八日市飛行場の名前を取り飛行場駅と名付けられましたが、山上村に向かう区間は完成せず、1935年にはその免許は失効しました。

開業当初から、御園駅は観光客を永源寺方面に輸送するバス路線と結びつき、また飛行場用の物資や兵員の輸送に重要な役割を果たしました。さらには、戦時中においては、安全上の理由から名前が御園駅に改称されています。

歴史

1. 1930年10月1日: 八日市鉄道飛行場駅として開業。
2. 1940年11月1日: 御園駅に改称。
3. 1944年3月1日: 近江鉄道に合併。
4. 1948年8月1日: 新八日市駅との間の運行を休止。
5. 1964年9月25日: 正式に廃駅となる。

駅の歴史は短いものの、その存在は周辺地域に対して重要な影響を与えていました。特に、太平洋戦争中は却下を余儀なくされ、戦後の需要減少により1948年には運行が休止され、1964年には完全に廃止されました。

駅周辺の状況

御園駅の周りにはバスが通る国道421号（八風街道）が南に位置し、飛行場に関連する石碑が設置されています。その南側には冲原神社があり、北側は田畑が広がっています。河川公園や歴史的な遺跡も存在し、地域の幼児園もあり、子供たちの教育に寄与しています。北へ進むと河桁御河邊神社や愛知川に到達します。

現在の様子

御園駅は現在、目立つ駅名の痕跡はほとんどありませんが、旧線跡を活用した歩行者・自転車道が設置されています。駅跡に近い東近江市札の辻二丁目では住宅や道路が構築されています。なお、改称後の駅名は神崎郡御園村に由来し、駅から約3.5km北の地域には現在も御園町があります。そこでは国道307号と接する地点があり、近江鉄道バスの御園線が運行されています。

まとめ

御園駅は、その短い歴史の中で地域の交通と経済に貢献してきました。現在は廃止されていますが、その名残は地域社会の中で息づいており、周辺の発展に寄与しているという点では今でも重要な存在といえるでしょう。

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