志村文彦

志村文彦

志村文彦（しむら ふみひこ）は、日本を代表するバスバリトン声楽家の一人です。

経歴

山梨県市川三郷町出身の志村氏は、山梨県立市川高等学校を経て武蔵野音楽大学を卒業、同大学院を修了しました。声楽を落合節子、藤田昌克、Ａ･ボッティオン、Ｖ･テッラノーヴァといった名だたる指導者に師事し、研鑽を積みました。

1991年度には文化庁インターンシップ研修員として研鑽を深め、その後、二期会モーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』騎士長役でオペラデビューを果たしました。オペラへの出演は非常に多く、昭和音楽大学オペラ情報センターだけでも84回の出演が記録されています。2018年には黛敏郎作曲のオペラ『金閣寺』道詮和尚役でフランスデビューを飾りました。2020年にはオペラ夏の祭典ワーグナー『ニュルンベルクのマイスタージンガー』への出演が予定されていましたが、COVID-19の影響で延期となっています。

オペラ以外にも、NHK交響楽団定期演奏会シェーンベルク『グレの歌』をはじめ、モーツァルト『レクイエム』、ヘンデル『メサイア』、バッハ『ロ短調ミサ』、ドヴォルザーク『スターバト・マーテル』、ベートーヴェン『ミサ・ソレムニス』など、数々の宗教曲でソリストを務めています。また、『第九』やマーラー交響曲第8番『千人の交響曲』など、主要オーケストラとの共演も多数。その重厚な歌声は、聴衆を魅了し続けています。

志村氏は、二期会会員、日伊音楽協会会員、日本演奏連盟会員、啓声会会員としても活動しています。また、二期会代議員、二期会オペラ研修所声楽講師、東京音楽大学専任講師として、後進の育成にも力を注いでいます。

受賞歴

志村氏は、数々のコンクールで優秀な成績を収めています。

第27回日伊声楽コンコルソ第1位
第62回日本音楽コンクール入選
第1回藤沢オペラコンクール奨励賞
第22回イタリア声楽コンコルソ・ミラノ部門金賞

ディスコグラフィー

J.ブラームス『ジプシーの歌/愛の歌』 指揮：畑中良輔、ソプラノ：大島洋子・平松英子、アルト：菅有実子・永富啓子、テノール：藤川泰彰・星洋二、バス：志村文彦・堀野浩史、ピアノ：久邇之宜・谷池重紬子（2002年12月18日、ビクターエンタテインメント VICC-60315）

外部リンク

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