志野光子

志野光子（しの みつこ）

1963年7月24日生まれ。日本の外交官であり、現在は在ドイツ日本国大使館特命全権大使を務めている。そのキャリアは、国際的な舞台での活躍と、人権問題への強いコミットメントによって特徴づけられる。

生い立ちと外交官への志

愛知県西加茂郡三好町（現在の愛知県みよし市）出身。愛知県立岡崎高等学校に進学し、2年次にはカナダへ留学を経験。高校時代に映画『ソフィーの選択』を鑑賞したことが、外交官を志すきっかけとなった。映画の内容に衝撃を受け、「このような悲劇を二度と起こしたくない」という強い思いが、外交官としての活動の原動力になっていると述べている。
1983年3月、愛知県立岡崎高等学校を卒業後、一橋大学法学部に進学。大学では国際法を専攻し、1987年3月に卒業。同年4月、外務省に入省。

外務省入省後のキャリア

外務省入省後は、希望していた国連局人権難民課に配属された。その後、ドイツの大学へ2年間語学留学。留学中に知り合ったドイツ人と結婚し、二児の母となる。外務省では、中南米局中南米第一課首席事務官、在ドイツ日本国大使館一等書記官などを歴任し、2003年には在ポーランド日本国大使館参事官に就任。

その後も、2006年に外務省経済局アジア太平洋経済協力室長、2008年に総合外交政策局人権人道課長、2009年に子の親権問題担当室長を兼任するなど、多岐にわたる分野で活躍。

2010年12月には、イタリア大使館兼アルバニア大使館、サンマリノ大使館、マルタ大使館公使参事官に任命され、2013年1月にはイタリア公使に昇進。2014年7月からはアイスランド駐箚特命全権大使を務めた。

2016年9月からは在ジュネーブ国際機関日本政府代表部大使として、国際連合人権理事会において、日本及びEU主導による北朝鮮への責任追及決議案の採択に尽力。この際、「北朝鮮が再度、国際的な懸念事項への対処ならびに拉致問題の解決に向けて、国際社会と建設的な対話をすることを求める」との発言を行った。

2018年には、外務副報道官、外務省大臣官房参事官（報道・広報・文化交流担当）、内閣府地方創生推進事務局参事官（産業遺産担当）を歴任。2019年7月には、国際文化交流審議官、内閣官房内閣審議官（内閣官房副長官補付）、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長、内閣府地方創生推進室次長、内閣府地方創生推進事務局審議官に就任するなど、幅広い分野で活躍。

2021年4月には新型コロナウイルスに感染したが、その後回復。同年6月には儀典長兼東京オリンピック・パラリンピック競技大会担当大使に就任。2022年7月には故安倍晋三国葬儀葬儀実行幹事会幹事を務めた。同年9月1日に大臣官房付となり、9月15日には国連[[大使]]に任命。

2024年9月24日、在ドイツ日本国大使館特命全権大使に就任し、現在に至る。

同期入省者

志野光子の外務省同期には、以下のような人物がいる。

阿部康次（駐マダガスカル大使（コモロ兼轄）、フランス公使）
飯島俊郎（宮内庁式部副長、経済局審議官、総合外交政策局参事官）
石塚英樹（ジョージア大使）
伊澤修（セネガル大使）
植野篤志（カンボジア大使、国際協力局長）
岡野正敬（外務事務次官、内閣官房副長官補、総合外交政策局長、国際法局長）
小和田雅子（皇后雅子）（立后、皇太子妃冊立）
紀谷昌彦（ASEAN大使、シドニー総領事、政策立案参事官、南スーダン大使）
柴田裕憲（エチオピア大使、国際協力機構理事）
高橋克彦（政府代表・特命全権大使（国際経済・貿易担当ほか）、マレーシア大使、中東アフリカ局長）
塚田玉樹（イラン大使、米国特命全権公使、地球規模課題[[審議官]]）
津川貴久（農畜産業振興機構理事、ベナン大使）
中川弘一（在コルカタ総領事）
中川勉（アフリカ連合代表部大使、出入国在留管理庁審議官、デトロイト総領事）
中田昌宏（スイス公使）
中村和人（ニカラグア大使）
中村耕一郎（エストニア大使、内閣情報調査室内閣衛星情報センター分析部長、ウラジオストク総領事）
早川修（ドミニカ共和国大使、立命館アジア太平洋大学教授）
樋口義広（マダガスカル大使）
松浦博司（ケニア大使、イギリス公使）
松田弥生（弁護士）
丸山浩平（在バンクーバー総領事、在釜山総領事）
本清耕造（メキシコ大使、在ジュネーブ国際機関日本政府代表部次席常駐代表、軍縮不拡散・科学部長）
山内弘志（アルゼンチン大使、国際情報統括官）

志野光子は、長年にわたり外交官として数々の要職を歴任し、国際社会における日本のプレゼンス向上に大きく貢献してきた。その経験と幅広い知識は、今後の外交活動においても重要な役割を果たすことが期待される。

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