急進左派連合

ギリシャ急進左派連合（SYRIZA）とは

急進左派連合（SYRIZA）は、ギリシャの左派政党であり、ヨーロッパにおけるポピュリズム政党の先駆けとして知られています。2004年に左派グループの連合体として結成され、当初は30もの組織と無所属の政治家からなる広範な勢力でした。

SYRIZAの歴史

SYRIZAのルーツは、1990年代の終わりにギリシャで発生した「左派の統一と共同行動に関する会議の広場」にまで遡ります。この「広場」は、コソボ紛争や民営化、社会権などの問題について共通の政治的活動を共有する様々な組織で構成されていました。

2004年の議会選挙を前に、各組織は発展解消し、正式にSYRIZAという名称の政治組織となりました。2008年には、アレコス・アラヴァノスから若手のアレクシス・ツィプラスに議長が交代し、翌2009年には党首もツィプラスに交代しました。

ツィプラス政権の誕生と終焉

2012年の総選挙でSYRIZAは緊縮財政に反対する国民の支持を受けて躍進し、2015年にはついに第一党となり、ツィプラスが首相に就任しました。しかし、EUとの交渉は難航し、緊縮財政政策を受け入れざるを得なくなりました。このことが有権者の失望を招き、2019年の欧州議会選挙での敗北、そして総選挙での下野へと繋がりました。
2023年の総選挙ではさらに議席を減らし、ツィプラスは党首を辞任しました。

SYRIZAの政策

SYRIZAは、緊縮財政に反対し、社会正義の実現を掲げています。しかし、政権を獲得してからは、EUとの関係や経済状況などから、必ずしも当初の公約を実行できているとは言えません。

経済政策

2015年、SYRIZA政権はIMFやEUから提起された金融支援を拒否し、IMFに対して債務不履行に陥りました。その後、国有資産の売却や公務員の賃金カットなどを含む緊縮財政予算を可決しました。

難民問題

2015年の欧州難民危機では、ギリシャを経由して多くの難民がドイツに向かいました。EU側はギリシャの対応を批判しましたが、SYRIZA政権はEUの規則に基づいて難民受け入れセンターを建設するなど、対応に努めました。

まとめ

SYRIZAは、ギリシャの政治に大きな影響を与えた左派政党です。緊縮財政に反対し、社会正義を訴える姿勢は多くの国民の支持を集めましたが、政権運営は困難を極めました。今後のSYRIZAがどのような道を歩むのか、注目されます。

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