才

才（さい）とは

才は、尺貫法における体積の基本単位の一つであり、主に以下の3つの意味で使用されます。

1. 体積の基本単位としての才

船の積み荷や石材の体積を計量する場合、才は一辺が1尺の立方体、つまり1立方尺の体積を指します。これは、升と並んで尺貫法における基本的な体積単位でした。1尺は10/33メートルであるため、1才（1立方尺）は約0.027826474立方メートル、つまり約27.826リットルに相当します。また、10才（10立方尺）は1石（こく）と呼ばれ、約0.27826474立方メートル、つまり約278.264リットルとなります。

2. 木材の体積としての才

木材、特に貴重な材木の体積（材積）を計量する際にも、才は用いられます。この場合、才は一寸角で長さ1間（地域によっては2間）の体積を指します。1間を6尺とした場合、この1才は約0.001669588立方メートルとなります。この場合の才は、体積の基本単位としての才とは異なる値となることに注意が必要です。

3. 容積質量としての才

陸上物流においては、荷物のサイズから換算される容積質量（volume weight）としても才が用いられます。輸送機関には、積載できる質量と容積に制限があるため、容積の割に質量が軽い荷物の場合、容積の制限によって輸送量が決まってしまいます。しかし、運賃は質量で設定されているため、容積を質量に換算して運賃を算出する必要があります。この換算には、1才 = 8kgという値が用いられ、1立方メートルは35才、つまり280kgに換算されます。運送料金は、実際の質量と容積質量を比較して、どちらか大きい方が請求可能な質量として適用されます。

その他の「才」

才は、勺（しゃく）の10分の1の体積、つまり1升の1000分の1の体積を表す単位としても使われます。この場合の1才は、10弗（ふつ）に相当し、約1.803907ミリリットルとなります。この単位は、別名として抄（しょう）とも呼ばれます。

まとめ

才は、尺貫法における体積の単位でありながら、その用途によって異なる意味を持つ多面的な単位です。体積の基本単位、木材の体積、容積質量、そしてごく少量の体積を表す場合など、その使われ方によって値も意味合いも異なるため、注意が必要です。

関連項目

計量単位一覧
尺貫法

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