打保駅

打保駅について

打保駅（うつぼえき）は、岐阜県飛騨市宮川町打保にある、東海旅客鉄道（JR東海）高山本線の駅です。山々に囲まれた自然豊かな場所に位置し、ひっそりとした佇まいを見せています。

歴史

打保駅は、1933年（昭和8年）11月12日に、当時の鉄道省飛越線（現在の高山本線）の坂上駅から杉原駅間の開通に合わせて開業しました。開業当初は一般駅として、旅客と貨物の両方を取り扱っていました。

その後、1934年（昭和9年）10月25日に線路名称が改定され、高山本線の駅となりました。しかし、時代の流れとともに、1973年（昭和48年）4月20日には貨物取扱が廃止され、1984年（昭和59年）2月1日には荷物扱いも廃止されました。1985年（昭和60年）4月1日には無人駅となり、駅員がいなくなりました。1987年（昭和62年）4月1日の国鉄分割民営化に伴い、JR東海に承継され、現在に至ります。

2003年（平成15年）3月には、駅舎が簡易的なものに改築されました。また、2004年（平成16年）10月22日には、水害により路盤が流出し、キハ48形車両2両が駅に取り残されるという災害に見舞われました。この車両は、2007年（平成19年）2月9日に不通区間の工事が完了した後、高山駅を経由して名古屋市のJR東海名古屋車両区へ検査のため回送されました。同年9月8日には、高山本線の全線が復旧し、3年ぶりに営業が再開されました。

駅構造

打保駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。構内西側の1番線には猪谷方面行の下り列車が、構内東側の2番線には高山駅方面行の上り列車が停車します。かつては、特急「北アルプス」が富山地方鉄道に乗り入れていた時期があり、当駅で「北アルプス」同士の交換が行われていました。

現在は高山駅が管理する無人駅となっており、1番線に隣接して簡易駅舎があります。両ホームは跨線橋で連絡しています。また、2番線には宮川の対岸に住む地元住民が利用する際に、駅舎まで回らなくても良いように、簡易的な入出場口が設けられています。

打保駅の大きな特徴として、分岐器がスノーシェルターで覆われている点が挙げられます。この設備は、高山本線では当駅にしかありません。2004年の台風23号による災害で車両が孤立した際には、このシェルターが車両保護に役立ちました。なお、駅構内および駅周辺にはトイレはありません。

のりば

駅周辺

駅周辺には、国道360号線が通っており、飛騨みやがわ考古民俗館（徒歩約10分）などの観光スポットがあります。飛騨みやがわ考古民俗館では、雪国特有の用具や石棒など、国の重要有形民俗文化財に指定されている貴重な品々が展示されています。また、周辺には飛騨市営打保住宅や打保郵便局などの施設もあります。

隣の駅

東海旅客鉄道（JR東海）

高山本線

坂上駅 - 打保駅 - 杉原駅


打保駅は、歴史と自然が調和した、魅力的な駅です。高山本線を利用の際は、ぜひ一度訪れてみてください。

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