承和 (日本)

承和 (じょうわ)

承和（じょうわ）は、日本の元号で、天長の後、嘉祥の前の時代、具体的には834年から848年までの期間を指します。この時期に在位していたのは仁明天皇です。承和時代は、政治や文化の面でさまざまな出来事が記録されています。

改元の概要

承和元年の元日、すなわち834年1月3日（ユリウス暦834年2月14日）に元号が改められ、承和となりました。そして、承和15年の夏、848年6月13日（ユリウス暦848年7月16日）には次の元号である嘉祥へと改元されました。元号が変更される際には、時代の移り変わりを象徴する重要な意味合いが伴います。

承和期の重大な出来事

承和元年（834年）

この年、朝廷は遣唐使として藤原常継を任命し、中国との交流が推進されました。また、畿内における班田制度が見直され、年に一度ではなく12年に一度の頻度で班田が行われることとなりました。さらに「令義解」が施行され、法令の明確化が図られました。

承和2年（835年）

新たに鋳造された承和昌宝が流通し、貨幣経済の発展が促進されました。この貨幣は、経済活動に活気を与えました。

承和4年（837年）

六衛府は、京の犯罪を撲滅するための捜索を実施しました。同年4月には、陸奥国の玉造郡で温泉が湧出し、地域の発展の契機となりました。また、この年にはハレー彗星が現れ、当時の人々に大きな影響を与えました。

承和5年（838年）

伊豆諸島に位置する神津島の天上山が7月5日に噴火しました。この自然災害は、地域住民に大きな影響を与えました。

承和6年（839年）

この年、各地に庚午年籍が写され、戸籍が整備される動きが進みました。また、1月丙子日（2月10日）には西の空に彗星が再度現れ、この出来事は多くの人々の記憶に刻まれました。

承和8年（841年）

2月13日には信濃国で大きな地震が発生し、7月1日には伊豆国においても大地震が起きました。これらの自然災害は、当時の社会に多大な影響を及ぼしました。

承和9年（842年）

承和の変が発生し、恒貞親王が廃止され、伴健岑や橘逸勢らが流罪されるなど、政治的混乱が引き起こりました。

時代背景

承和時代は、日本の歴史において重要な時期であり、政治、経済、文化が大きく変化した時代です。この時期に起きた様々な出来事は、後の時代に与えた影響も多いにありました。元号が持つ意味や、その背後にある人々の努力や苦労を理解することで、当時の社会や文化を深く知ることができます。

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