敦実親王

敦実親王（あつみしんのう）は、宇多天皇の第八皇子として生まれました。母は贈皇太后・藤原胤子で、醍醐天皇とは同母兄弟にあたります。六条宮と称されました。

経歴

延喜7年（907年）に宇多院で元服し、親王宣下を受け三品に叙せられました。その後、上野太守、中務卿、式部卿を歴任し、最終的には一品に叙せられています。

天暦4年（950年）に出家し、法名を覚真と名乗り、仁和寺に住みました。康保4年（967年）3月2日に75歳で薨去しています。

人物

敦実親王は、早世する皇子が多かった宇多天皇の子の中で、長命を保った稀有な存在であり、そのために朝廷内外から重んじられました。坂家宝剣を肌身離さず所持していたことでも知られています。

和歌、管弦、蹴鞠など、様々な分野に才能を発揮した人物であり、特に音曲に優れていました。源家音曲の祖とされており、藤原忠房が作曲した舞楽曲『胡蝶』や『延喜楽』に振り付けを加えるなど、日本の音楽史上重要な役割を果たしました。また、勅撰歌人としても知られ、『後撰和歌集』に歌が1首収録されています。

系譜

父：宇多天皇
母：藤原胤子（藤原高藤の娘）
妻：藤原時平の娘
子:
三男：源雅信（920年 - 993年）
四男：源重信（922年 - 995年）
男子：源寛信（生没年不詳）
男子：寛朝（916年 - 998年）
* 男子：雅慶（生没年不詳 - 1013年）※生母不詳

その他

一説には、歌人であり琵琶の名手としても知られる蝉丸が、雑色として敦実親王に仕えていたと伝えられています。

敦実親王は、 музыкаの才能に恵まれ日本の音楽史に大きな影響を与えただけでなく、文化人としても多岐にわたる功績を残しました。彼の存在は、宇多天皇の皇子の中でも特別な輝きを放っています。

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