新照院町

新照院町 (しんしょういんちょう) の概要

鹿児島県鹿児島市に位置する新照院町は、市の中央部、甲突川下流域に広がる地域です。この町は、かつて新照院という寺院があったことに由来し、歴史的な背景を持つ地域です。2020年4月1日現在、1,770人の住民と1,124世帯が生活しています。新照院町は全域で住居表示が実施されており、生活基盤が整備されています。

地理

新照院町は、鹿児島市の中心部に位置し、北に草牟田、城山町、長田町、南に平之町、山下町、照国町、西に城西、鷹師、東に城山町と隣接しています。町の西端には国道3号が南北に走り、鹿児島本線が東西に横断しています。この地理的な特性が、町の交通利便性を高めています。

六月灯発祥の地

新照院町は、鹿児島県各地で行われる伝統的な夏祭り「六月灯」の発祥の地としても知られています。この祭りは、かつてこの地域にあった上山寺の観音像を作り替えた際、島津光久が多くの灯篭を献灯したことに始まると伝えられています。

河川

町内には、鹿児島市の重要な河川である甲突川が流れており、地域の生活や文化に深く関わっています。

歴史

古代から近代へ

江戸時代の「薩藩沿革地図」によると、新照院町には上山寺、新照院、大徳寺、柿本寺などの寺院が集まっていました。明治時代初期には、鹿児島府下の新照院通町として知られていました。

市制施行と町名変更

1889年（明治22年）に鹿児島市が市制を施行した際、新照院通町は鹿児島市の一部となり、その後、1899年（明治32年）には「通」の文字が取れて「新照院町」に改称されました。

災害と復興

新照院町は、過去に何度か災害に見舞われています。1907年（明治40年）と1911年（明治44年）には甲突川の氾濫による浸水被害があり、1945年（昭和20年）には鹿児島大空襲で爆撃を受けました。また、1986年（昭和61年）には集中豪雨によるがけ崩れも発生しています。これらの災害を乗り越え、町は復興を遂げてきました。

住居表示の実施

1976年（昭和51年）には新照院地区で住居表示が実施され、町域の変更はなく、新照院町全域で住居表示が完了しました。

人口推移

1995年以降の国勢調査による人口推移を見ると、地域社会の変化が伺えます。

施設

ホテル

町内には、SHIROYAMA HOTEL kagoshima（旧・城山観光ホテル）があります。

学区

小・中学校の学区は、鹿児島市立の学校が指定されています。

交通

鉄道

鹿児島本線が町内を通過していますが、駅は設置されていません。最寄りの駅は鹿児島中央駅です。かつては鹿児島市電伊敷線が通っていました。

道路

国道3号が町内を通過しています。

バス

鹿児島市営バス、JR九州バス、南[[国交通]]、鹿児島交通の路線バスが利用可能です。

新照院町出身の著名人

新照院町は、以下のような著名な人物を輩出しています。

大久保利武 - 貴族院議員、鳥取県知事、大分県知事、埼玉県知事（大久保利通の三男）
床次竹二郎 - 政治家、衆議院議員、内務大臣、鉄道大臣、逓信大臣

まとめ

新照院町は、歴史と文化が色濃く残る地域でありながら、現代的な生活基盤も整った魅力的な町です。六月灯の発祥の地としての歴史、甲突川との関わり、そして多くの著名人を輩出してきた新照院町は、鹿児島市の重要な一部として、これからも発展を続けていくでしょう。

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