日本で最も美しい村連合

「日本で最も美しい村」連合とは

「日本で最も美しい村」連合は、日本の農山漁村の原風景ともいえる景観や文化を守り、地域の活性化を目指す特定非営利活動法人です。この連合は、失われつつある日本の美しい農村の景観や文化を次世代に継承することを目的としています。加盟しているのは、厳しい審査基準を満たした、美しい景観と独自の文化を持つ町村です。

目的

この連合の主な目的は以下の3点です。

1. 地域の誇り: 各地域が自らの地域に誇りを持ち、将来にわたって美しい地域づくりを行うこと。
2. 地域活性化: 住民が主体となったまちづくり活動を展開し、地域の活性化と自立を推進すること。
3. 地域資源の保護: 生活の営みによって作られてきた景観や環境を守り、それらを活用することで観光価値を高め、地域経済の発展に貢献すること。

設立の経緯

「日本で最も美しい村」連合は、フランスの「最も美しい村協会」の活動に触発されたカルビー株式会社の松尾雅彦社長（当時）が、北海道美瑛町の浜田哲町長（当時）に提案したことがきっかけとなり、2005年10月4日に任意団体として設立されました。当初は、全国の7つの町村が加盟していました。

活動内容

連合は、以下の活動を通じて、加盟町村の持続可能な発展を支援しています。

名称とロゴの普及: 「日本で最も美しい村」の名称とロゴマークを使用し、ブランドイメージの向上を目指します。
情報共有: 加盟町村・地域間で、成功事例や課題を共有し、互いに学び合います。
交流会の開催: 定期総会や担当者会議などの交流会を通じて、情報交換や親睦を深めます。
学びの機会: 「日本で最も美しい村オンライン大学」などの学びの場を提供します。
企業との連携: サポーター企業との交流を通じて、新たな事業機会を創出します。
経済的価値の向上: 地域資源を活かした商品開発や観光振興を支援し、経済的価値を高めます。
新規加盟審査: 資格委員会が、加盟を希望する町村の審査を行います。
再審査: 5年ごとの再審査を通じて、加盟自治体が「日本で最も美しい村」としての価値を維持しているか確認します。
国際活動: 「世界の最も美しい村連合会」の国際活動に参加し、グローバルな視点を取り入れます。
魅力発信: 地域の魅力を発信し、交流人口の増加を目指します。
ガイドブックの発行: 公式ガイドブックを継続的に発行し、情報提供を行います。
フォトコンテスト: フォトコンテストを開催し、美しい景観の魅力を伝えます。
イベント開催: 「日本で最も美しい村まつり」などのイベントを通じて、加盟町村の魅力を発信します。
ブロック協議会: 7つのブロック協議会が、地域ごとのイベントを企画・運営します。
商品開発支援: 加盟町村の特産品開発を支援します。
広報活動: 景観や自然文化遺産を後世に引き継ぐための広報活動を行います。
SNSでの情報発信: SNSやホームページを通じて、最新の情報を発信します。
若者育成: 「U35みらい創造会議」を通じて、若者が村づくりに関わる機会を創出します。
サポーター会員制度: 連合のミッションに共感する企業・団体・個人をサポーター会員として迎え、活動を支援してもらいます。

加盟自治体

2023年7月2日現在、下記の自治体および自治体内地域が加盟しています。

北海道

北海道江差町
北海道黒松内町
北海道京極町
北海道赤井川村
北海道美瑛町
北海道清里町
北海道中札内村
北海道標津町
北海道鶴居村

東北

青森県佐井村
青森県田子町
青森県西目屋村
秋田県小坂町
秋田県東成瀬村
山形県大蔵村
山形県飯豊町
福島県大玉村
福島県三島町
福島県昭和村
福島県飯舘村

関東・中部

栃木県那珂川町小砂
群馬県中之条町伊参
群馬県中之条町六合
群馬県昭和村
山梨県早川町
長野県伊那市高遠町
長野県原村
長野県中川村
長野県大鹿村
長野県南[[木曽町]]
長野県木曽町
長野県高山村
長野県小川村
岐阜県下呂市馬瀬
岐阜県東[[白川村]]
静岡県松崎町
静岡県川根本町

近畿

京都府和束町
京都府伊根町
兵庫県香美町小代
奈良県曽爾村
奈良県吉野町

中国・四国

鳥取県智頭町
島根県海士町
岡山県新庄村
山口県阿武町
徳島県上勝町
香川県まんのう町（琴南・仲南・長炭地区）
愛媛県上島町
高知県本山町

九州・沖縄

福岡県八女市星野村
福岡県東峰村
長崎県小値賀町
熊本県高森町
熊本県南小国町
大分県由布市湯布院町塚原
宮崎県椎葉村
鹿児島県喜界町
沖縄県多良間村

沿革

連合の設立から現在までの主な出来事は以下の通りです。

2005年10月4日：北海道美瑛町で発足（7町村）。
2006年2月24日：特定非営利活動法人として認証。
2010年8月4日：「世界の最も美しい村連合会」に加盟。
2023年5月23日～26日：京都府で「世界の最も美しい村連合」総会開催。

加盟条件

連合への加盟には、以下の条件を満たす必要があります。

人口：直近の国勢調査で人口が概ね1万人以下であること。
議会同意：自治体議会の同意を得ていること。
地域資源：次の地域資源が2つ以上あること。
景観：生活の営みにより作られた景観（伝統的なまちなみや里山・里海）
文化：昔ながらの祭りや芸能、郷土文化
活動：連合が評価する地域資源を生かす活動があること。
まちづくり：美しい景観に配慮したまちづくりを行っていること。
地域活動：住民による工夫した地域活動を行っていること。
伝統：地域特有の工芸品や生活様式を守っていること。

地域会員の場合は、上記に加え、申請する地域に規約を有する地域協議会などの団体があることが条件となります。また、加盟申請があった自治体には現地調査と審査が行われ、以下の項目が評価されます。

世襲財産の継承
住民の自主的活動
経済的自立
首長のリーダーシップとビジョン

サポーター会員

連合の活動を支えるため、企業や個人がサポーター会員として参加できます。サポーター会員には、正会員と準会員の2種類があります。

サポーター企業（一部）

カルビー株式会社
伊那食品工業株式会社
株式会社博報堂
株式会社エイチ・アイ・エス
三井製糖株式会社

まとめ

「日本で最も美しい村」連合は、日本の美しい農村景観を守り、地域活性化を支援する重要な役割を担っています。その活動は、過疎化が進む地域に希望を与え、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進しています。

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