東白川村

東白川村について

東白川村（ひがししらかわむら）は、岐阜県加茂郡に位置する、自然に恵まれた村です。地理的には県南部の美濃地域に属していますが、県北部の飛騨地域との境界に位置し、東側は長野県境にも近いという特徴を持っています。村の名前は、村内を流れる白川に由来しています。この白川は村の中央を東西に流れ、その流域に集落が点在しています。世界遺産である白川郷がある白川村とは、同じ岐阜県内でも場所が大きく異なります。

概要

東白川村の最も特筆すべき点は、日本で唯一、村内に寺院が一つも存在しない自治体であることです。これは、慶応4年（1868年）の神仏分離令に始まる廃仏毀釈運動によって、多くの仏教建造物が徹底的に破壊されたためです。現在まで再建が行われておらず、その歴史的な背景が今もなおこの村の特徴となっています。

地理

位置と地形

東白川村は、岐阜県の東部、美濃三河高原に位置しています。加茂郡に属し、標高1,000m前後の山々に囲まれており、村域の約90%が山林で占められています。村の中央を流れる白川と、その支流沿いに集落が点在しています。

山地と河川

村内には尾城山、寒陽気山、捨薙山、新巣山、手掛岩山、熊穴台、無反山といった山々がそびえ、豊かな自然を形成しています。主な河川としては、村の中央を流れる白川が挙げられます。

人口

東白川村の人口は、過疎化が進んでいますが、自然と共生する暮らしが今もなお息づいています。

隣接自治体

東白川村は、以下の自治体と隣接しています。

岐阜県中津川市
加茂郡白川町

地名

村内には、越原（おっぱら）、神土（かんど）、五加（ごか）といった地域があります。これらの地名は、古くからの歴史や文化を今に伝えています。

歴史

近世

平安時代には、村の大部分が蘇原荘に属していたと考えられています。その後、蘇原荘は恵那郡の苗木遠山氏の領地となりました。江戸時代には、苗木藩の領地として支配されていました。

近代

1870年（明治3年）には、苗木藩が実行した廃仏毀釈によって、神土村の常楽寺と大沢村の蟠龍寺が廃されました。1874年（明治7年）には、柏本村、宮代村、久須見村、大沢村、下野村が合併し、五加村が発足しました。

沿革

1889年（明治22年）7月1日、町村制の施行により、神土村、越原[[村]]、五加村が合併し、東白川村が誕生しました。以降、合併や分割は一度も行われていません。

政治

行政

現在の村長は今井俊郎氏で、2014年4月23日に就任し、現在3期目です。村の行政を担う役場は、東白川村役場です。

議会

村議会は定数7名で構成されており、議員の任期は2026年4月22日までです。

施設

警察：岐阜県警察加茂警察署東白川駐在所
消防：可茂消防事務組合東消防署東白川分遣所、東白川村消防団
その他の公共施設：はなのき会館、はなのき会館別館、東白川村平和祈念館、東白川村国保診療所

対外関係

姉妹都市・提携都市

2020年現在、東白川村には姉妹都市・提携都市は存在しません。

国内

その他

東白川村は、「日本で最も美しい村連合」に加盟しており、美しい村づくりに積極的に取り組んでいます。

情報・通信

マスメディア

放送局

テレビ放送：東白川CATV

教育

中学校

村立：東白川村立東白川中学校

小学校

村立：東白川村立東白川小学校

交通

鉄道

村内には鉄道路線は通っていません。最寄りの駅は、JR東海高山本線の白川口駅です。

路線バス

濃飛バスが、隣の白川町（白川口駅）との間に白川東白川線を運行しており、村外と村内を結ぶ唯一の公共交通機関となっています。

主な停留所：白川口駅、白川町役場、クオーレの里、東白川診療所、つちのこ館、東白川村役場、道の駅茶の里 東白川、越原消防センター

道路

国道：国道256号
県道：岐阜県道62号下呂白川線、岐阜県道72号恵那蛭川東白川線、岐阜県道359号越原付知線
農道：美濃東部広域農道
道の駅：茶の里 東白川

観光

名所・旧跡

神田神社

観光スポット

こもれびの里
つちのこ館（つちのこ資料館）

文化・名物

名産・特産

ひがし白川茶（東白川村は白川茶発祥の地）
東濃ひのき

出身関連著名人

青山景通（国学者）
越原はる（教育者）
藤掛廣幸（作曲者・指揮者・シンセサイザー演奏家）

脚注

参考文献

苅田乙三郎 ほか 編『東白川村誌』1914年。NDLJP:951526。

関連項目

当初から廃置分合を行った事のない市町村の一覧

外部リンク

公式ウェブサイト
フォレスタイル
村おこし第3セクター株式会社ふるさと企画

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