日本劇場 (札幌市)

日本劇場（東宝日劇）

日本劇場、通称東宝日劇は、1954年から2003年まで札幌市中央区南1条西1丁目に存在した映画館です。北海道東宝株式会社が運営していました。その名称は、かつて東京都千代田区有楽町に存在した「日本劇場」に由来します。

歴史

1954年9月29日に開業した日本劇場は、有楽座や日比谷映画劇場からその流れを汲み、常に洋画の話題作や大作のロードショー館として、数々の映画史に残る作品を上映してきました。閉館時の座席数は552席を誇り、70mmフィルムに対応した大画面が特徴でした。また、別途料金が必要な2階席（通称「お直り席」）や、手書きの巨大な看板も、映画ファンにとっては馴染み深いものでした。

日本劇場は、東宝公楽や東宝プラザと共に、北海道内における東宝系映画館のチェーンマスターとして、長年にわたり観客動員数と興行成績でトップの座を維持し続けました。

閉館とその後

しかし、建物の老朽化に加え、札幌市内のシネマコンプレックスの台頭（ユナイテッド・シネマ札幌の躍進、2003年3月の札幌シネマフロンティアの開業）などの影響を受け、2003年8月31日をもって49年の歴史に幕を閉じました。

最終週となる8月25日からは、『ひまわり』『帰らざる河』『ベン・ハー』といった往年の名作が上映されたほか、ジャズバンドのライブや映画評論家・水野晴郎によるトークショーが開催され、多くのファンが別れを惜しみました。最終日には、シネマスコープの大画面で『タイタニック』が上映され、感動的なフィナーレを迎えました。

この劇場の閉館により、北海道内から2階席を備えた映画館が姿を消すこととなりました。また、東京都台東区にあった東宝系の映画館である上野東宝劇場・上野宝塚劇場も、同じ日に閉館しています。

2004年12月3日、日本劇場の跡地には、ファッションを中心とした商業ビル「札幌シャンテ」がオープンしました。ビル正面入口には、「日本劇場 1954 - 2003」と刻まれたモニュメントが設置され、その歴史を今に伝えています。

上映作品

日本劇場では、数々の名作・話題作が上映されました。以下はその一部です。

聖衣（1954年）
ベン・ハー（1960年）
アラビアのロレンス（1963年）
クレオパトラ（1963年）
2001年宇宙の旅（1968年、1978年）
屋根の上のバイオリン弾き（1971年）
ポセイドン・アドベンチャー（1973年）
大地震（1974年）
タワーリング・インフェルノ（1975年）
未知との遭遇（1978年）
ディア・ハンター（1979年）
地獄の黙示録（1980年）
ゴーストバスターズ（1984年）
トップガン（1986年）
ゴースト/ニューヨークの幻|ゴースト_ニューヨークの幻（1990年）
バックドラフト（1991年）
ライオン・キング（1994年）
スピード（1994年）
タイタニック（1997年）
アルマゲドン（1998年）

シリーズ作品

数多くのシリーズ作品も上映され、映画ファンを魅了しました。

ジェームズ・ボンドシリーズ
ゴッドファーザー3部作
スター・ウォーズシリーズ
エイリアン4部作
インディ・ジョーンズ シリーズ|インディ・ジョーンズ_シリーズ
ターミネーターシリーズ
バック・トゥ・ザ・フューチャー3部作

関連項目

札幌シネマフロンティア
恵庭・東宝シネマ8
札幌東宝プラザ
* 札幌東宝公楽

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