春日井駅 (JR東海)

JR中央本線 春日井駅

JR中央本線春日井駅は、愛知県春日井市上条町に位置する、東海旅客鉄道（JR東海）と日本貨物鉄道（JR貨物）が乗り入れる駅です。駅番号はCF07。名古屋駅と多治見駅間が開業した1900年当時は、勝川駅～高蔵寺駅間に駅は存在しませんでした。しかし、地元住民の強い要望により、1927年12月16日、鳥居松駅として開業しました。駅周辺の土地は地元の地権者から寄付されたとされています。

その後、1943年の春日井市発足に伴い、1946年5月1日、駅名も春日井駅へと改称されました。この改称により、同じ春日井市内に存在する名古屋鉄道小牧線春日井駅と駅名が重複することとなりました。なお、両駅間の距離は約4キロメートルあり、乗り換えはできません。

駅の歴史

春日井駅の変遷を年表で示します。

1900年（明治33年）: 名古屋駅～多治見駅間が開業（現在の中央本線）。
1927年（昭和2年）12月16日: 鳥居松駅として開業（高蔵寺駅～勝川駅間）。
1942年（昭和17年）: 駅舎改築。
1946年（昭和21年）5月1日: 春日井駅に改称。
1953年（昭和28年）7月: 王子製紙春日井工場操業開始、専用線開通。
1980年（昭和55年）4月1日: 車扱貨物の取り扱い廃止（専用線発着を除く）。
1985年（昭和60年）3月14日: 荷物扱い廃止。
1987年（昭和62年）4月1日: 国鉄分割民営化により、JR東海とJR貨物の駅となる。
1988年（昭和63年）3月13日: コンテナ貨物取扱開始。
1992年（平成4年）2月15日: 北口に自動改札機導入。
2006年（平成18年）11月25日: ICカード「TOICA」利用開始。
2008年（平成19年）9月1日: 北口駅前に防犯ステーション開設。
2016年（平成28年）10月30日: 橋上駅舎と南北自由通路供用開始。

駅の構造と設備

2012年から約55億円を投じて大規模な改築工事が行われ、バリアフリー化と自由通路の整備が実施されました。その結果、長さ約100メートル、幅8～10メートルの自由通路で結ばれた南口と北口は、ガラス張りの大屋根付きとなり、エスカレーター、エレベーター、多目的トイレが完備され、24時間利用可能な橋上駅舎となりました。

駅舎内には自動改札機（TOICA対応）、自動券売機（TOICA対応、愛知環状鉄道・伊勢鉄道線連絡乗車券購入可能）、JR全線きっぷうりば、指定席券売機などが設置されています。駅長・駅員配置駅（直営駅）であり、勝川駅も管理しています。

ホームは、中津川方面行きが単式ホーム1面1線、名古屋方面行きが島式ホーム1面2線です。かつて存在した3番線は、改築工事中に撤去されました。各ホームにはバリアフリー設備としてエスカレーターとエレベーターが整備されています。

貨物取扱と専用線

春日井駅では、コンテナ貨物と専用線発着の車扱貨物を扱っています。稲沢駅との間には高速貨物列車が1日1往復運行され、全国各地への輸送を担っています。

特に、南口側の側線から分岐する王子製紙春日井工場への専用線は、紙製品の輸送に使用され、毎日貨車の出入りがあります。この専用線は、旧日本陸軍造兵工廠鳥居松工場の専用線を転用したものであるとされています。その他、愛知電機への専用線も存在しますが、使用頻度は低いです。

駅周辺と今後の展望

春日井駅は1日約3万人が利用する春日井市の代表駅ですが、駅周辺は再開発が課題となっています。2007年に策定された「春日井市都市交流拠点将来ビジョン」では、駅周辺の再開発、駅ビルの建設などが検討されています。北口駅前広場は、橋上駅舎完成後に整備され、バス停やタクシー乗り場などが移転・新設されました。南口側では、大規模な再開発事業が進められています。

隣の駅

高蔵寺駅
神領駅
勝川駅

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