昭和九年会

昭和九年会：昭和9年生まれのスターたちの集い

昭和九年会は、1934年（昭和9年）生まれの芸能人によって結成された親睦団体です。1976年、昭和9年生まれの著名な芸能人が数多く活躍していたことから、愛川欽也氏と長門裕之氏を中心に設立されました。

会の活動は、会員間の親睦を深めることを目的としており、様々なイベントが催されてきました。毎月9日には、藤村俊二氏が経営していたワインバーで例会が開かれ、親交を深めていました。また、毎年9月9日には、東京都中央区の三越日本橋本店内にある三越劇場で記念イベントを開催。昭和9年にちなんで、東京消防庁日本橋消防署に救急車を寄贈したり、昭和9年が戌年だったことから盲導犬協会への寄付活動も行うなど、社会貢献活動にも積極的に取り組んできました。

会員には、玉置宏、長門裕之、財津一郎、ケーシー高峰、森岡賢一郎、藤村有弘、佐藤允、大橋巨泉、松平直樹、8代目橘家圓蔵、坂上二郎、宝田明、中村メイコ、伊藤一葉、愛川欽也、初代引田天功、森山周一郎、睦五朗、筒井康隆、牧伸二、前田憲男、藤村俊二、山本文郎、石原裕次郎など、各界で活躍した著名人が名を連ねていました。

昭和九年会は、会員たちの個性を生かしたユニークな活動でも知られています。1978年には、会員による野球チーム『オールナインズ』を結成し、フジテレビ女子プロ野球チーム『ニューヤンキース』と対戦。背番号は全員9番、監督は初代引田天功が務め、岩崎宏美が特別参加するという、豪華な顔ぶれが話題を呼びました。この試合の様子は、『土曜グランドスペシャル』で放送され、大きな反響を呼びました。

また、東海ラジオ制作のラジオ番組『男・ロマネスク』（1982年10月～1983年3月放送）では、玉置宏を司会に、昭和九年会のメンバーが多数出演し、番組を盛り上げました。この番組は、東北放送、アール・エフ・ラジオ日本、毎日放送、九州朝日放送などでもネット放送され、多くのリスナーに親しまれました。

残念ながら、多くの会員が既に他界しています。2023年12月31日には中村メイコさんが亡くなり、現在存命の会員は作家の筒井康隆さんただ一人となりました。昭和九年会の歴史は、華々しく活躍した昭和9年生まれのスターたちの軌跡と、時代と共に変わっていく会員構成を物語っています。その活動は、多くの人の記憶に刻まれ、これからも語り継がれていくことでしょう。

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