晴海 (東京都中央区)

晴海（はるみ）

晴海は東京都中央区に位置し、晴海一丁目から五丁目までの行政地名で構成されています。郵便番号は104-0053で、東京湾の埋立地として発展してきました。もともとは月島4号地と呼ばれ、明治中期から昭和初期にかけての工事で生まれたこの地域の歴史は、一筋縄ではいきません。

歴史

月島四号地の完成から第二次世界大戦前

1931年4月、月島4号地の埋め立てが完了しました。この場所は1933年に東京市会によって市庁舎移転候補地としても浮上しましたが、反対意見が多く頓挫しました。同年、紀元2600年記念日本万国博覧会が予定され整備が進められましたが、日中戦争の影響で未実施となり、万博事務局の建物は陸軍の収容所として利用されることになりました。

第二次世界大戦後

晴海地域は戦火を免れましたが、1957年まで米軍の接収が続きました。その後、日本住宅公団により集合住宅が建設され、晴海埠頭は1955年に日本初の外国貿易専用埠頭として開業しました。また、1959年には東京国際見本市会場が開設され、以降数多くのイベントが開催される新たな拠点となりました。

1956年には晴海団地、1970年代にはいくつかのホテルも建設され、晴海の人々の生活環境は大きく変化しました。特に1988年から始まった東京湾大華火祭は、地域の夏の風物詩として親しまれました。

1989年以降

1980年代末、東京都は臨海副都心計画を進め、1996年には東京ビッグサイトが開場しました。晴海国際見本市会場は閉場し、その後、再開発が進み、晴海アイランドトリトンスクエアが完成しました。これにより交通環境も改善され、2000年代には重量税道路も開通し、アクセスが向上しました。さらに、晴海埠頭は南極観測船の発着地としても機能し、国際的な旅客交通の基点として重要な役割を果たしました。

晴海は次第に都市が発展し、2021年の東京オリンピックに向けて選手村が設けられることになりました。オリンピック後も、「HARUMI FLAG」という新たなタウンネームが設定され、地域の再開発が進行しています。

地名の由来

晴海という名称は、「いつも晴れた海を望む」という希望から命名されました。地域はかつて、月島の一部として発展した歴史がありますが、現在では晴海として独自のアイデンティティが形成されています。

交通とアクセス

晴海は都営地下鉄大江戸線の勝どき駅に近く、また東京メトロ有楽町線の月島駅や、ゆりかもめの豊洲駅、新豊洲駅なども利用できます。路線バスによる交通も充実しており、公共交通手段が整っています。しかし、晴海は銀座からの距離が近いにもかかわらず、疎な時期があり、特に大規模なイベント時には混雑が問題となっていました。

教育施設

晴海地区には東京都立大学晴海キャンパスや中央区立の学校が併設されており、学区内の教育の質も高いです。地元の中学校や高等学校も、地域社会と密接に結びついています。

晴海は、歴史や文化、交通の利便性などが融合した、未来志向の地域として注目されています。今後の発展とともに、重要な東京の一部として位置づくでしょう。

もう一度検索