最上義連

最上 義連の生涯と業績

最上 義連（もがみ よしつら）は、幕末期において特に重要な役割を果たした交代寄合であり、最上家の最後の当主として知られています。彼は、母方の父が老中井上正春で、安政4年（1857年）に最上義偆から養子を迎え入れ、最上家の家督を継承しました。最上家は、江戸時代を通じて重要な地位を占めており、義連はその中でも特筆すべき人物となりました。

義連は、文久3年（1863年）に大番頭に昇進し、大坂にて勤務しました。その後、元治元年（1864年）に従五位下・出羽守に叙任され、同年の禁門の変においては守衛として戦闘に参加することになります。この頃から、彼の政治力と軍事的な手腕が試されるようになりました。

慶応2年（1866年）には大番頭を辞し、名乗りを駿河守に改めています。1868年には上洛し、戊辰戦争においては官軍の為に資金や食料を提供しました。戦後、朝廷より会津松平家に関する役知の残米の調査を命じられ、その成果により同年5月には本領安堵を受けました。また、朝廷に対して1000両の軍資金を献上し、彼の忠誠心と責任感が示されました。

明治元年（1868年）9月には、家中において家臣に対する文武の修学を奨励し、明道館を創設しました。このような教育への注力は、彼自身の信念を反映したものであり、次世代の育成に寄与することを目指していました。一方で、明治2年（1869年）には士族に編入され、駿河守の称号を返上し、代わりに名を五道と改めています。

その後、明治3年（1870年）には版籍奉還を経た後、永世禄150石を賜り、京都府貫属士族となりました。この際に、最上家が200年以上統治してきた近江国大森陣屋（現・滋賀県東近江市）から離れることになりました。

更に、同年12月には御陵衛士に任命されましたが、明治5年（1872年）には依頼免職となり、その後の11月には隠居生活に入ります。隠居後は、子の源五郎に家督を譲り、京都にて商業を営みました。義連の人生は、幕末の混乱の中での武士の役割と、商業における新しい挑戦を示すものとなっています。

最後に、義連は明治22年（1889年）4月19日に死去しました。享年は53歳で、その生涯を通じて日本の歴史に名を刻んだ重要な人物として記憶されています。

外部リンク

• - 最上義光歴史館

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