望月伸光

望月伸光（もちづき のぶみつ）は、1907年または1908年に生まれ、1957年2月28日に亡くなった日本の俳優です。本名は望月文男（もちづき ふみお）といいます。彼は、東宝や東宝教育映画を中心に、数多くの映画でバイプレーヤーとして活躍しました。

来歴

望月は、戦中から戦後にかけて、松竹京都撮影所を経て東宝に入社しました。その後、東宝教育映画にも所属し、教育映画にも出演しています。東宝争議終結後はフリーとなり、東映東京撮影所や独立プロの映画に脇役・端役として出演しました。特に戦後の混乱期には、1952年5月1日に皇居外苑で発生した血のメーデー事件に関与し、検挙されています。

1957年2月28日、胃癌のため49歳で亡くなりました。彼の最後の出演作品は、死後の同年3月4日に公開された今井正監督の映画『米』です。

主な出演作品

望月伸光は、幅広いジャンルの作品に出演しました。以下に代表的な出演作品を挙げます。

松竹時代
月夜鴉（1939年）- 医者役
東宝時代
ハワイ・マレー沖海戦（1942年） - 先任搭乗員役
伊那の勘太郎（1943年） - 浪人役
男（1943年）
ハナ子さん（1943年） - 酒屋役
銀嶺の果て（1947年） - 刑事役
新馬鹿時代（1947年） - ヤミ屋秋田役
おスミの持参金（1947年）
春の饗宴（1947年）
面影（1948年） - 松造役
女の一生（1949年） - 奥田役
また逢う日まで（1950年）
殺人者の顔（1950年） - 巡査役
東宝教育映画
消えた仔牛（1949年）
機関車小僧（1950年） - 茂雄の父役
新しい歌声（1950年）
フリー転身後
白鳥は悲しからずや（1949年）
空気の無くなる日（1949年、日本映画社）
暴力の街（1950年） - 裸の男役
風雪二十年（1951年、東映） - 磯山巡査役
酔いどれ歌手（1952年、東映） - 鶴吉役
山河を越えて（1952年、文芸プロ） - 親方役
夜明け前（1953年、近代映画協会）
ひろしま（1953年、日教組）
三太頑張れ!（1953年、新東宝） - 小使さん役
ともしび（1954年、キヌタプロ）
どぶ（1954年、近代映画協会）
太陽のない街（1954年、新星映画）
虹の谷（1954年、第一協団） - 牛買い役
狼（1955年、近代映画協会） - 森山役
ここに泉あり（1955年、中央映画） - 炭焼きの家族役
ふろたき大将（1955年、東映教育） - 茂爺さん役
由起子（1955年、中央映画）
台風騒動記（1956年、山本プロ）
女優（1956年、近代映画協会）
真昼の暗黒（1956年、現代ぷろ）
お姉さんといっしょ（1956年、桜映画社）
野口英世の少年時代（1956年、東映教育） - 行商人役
* 米（1957年、東映）

望月伸光は、戦中から戦後の日本映画界を支えた名バイプレーヤーとして、その名を歴史に刻んでいます。

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