木村庄之助 (34代)

34代 木村庄之助についての詳細

基本情報

34代 木村庄之助（本名：伊藤 勝治）は、1943年4月21日に愛知県名古屋市で生まれた大相撲の立行司で、主に2007年5月から2008年4月までこの地位を務めた。彼は、錦島部屋から式秀部屋、伊勢ノ海部屋に所属した。若いころから相撲界に身を置き、その経験を生かし、後に行司としての地位を確立した。

幼少期と経歴

戦時中の1943年に生まれた木村庄之助は、父親を硫黄島の戦いで亡くし、母親も結核で早逝した。彼はその後、力士だった義伯父に育てられる。1956年5月場所で式守勝春の名で初土俵を踏み、木村筆之助の指導を受けて成長した。

彼は、幕内格時代に場内アナウンスを長年担当し、2005年9月に三役格に昇進。その後、わずか4場所で昇進を遂げ、2006年5月に36代式守伊之助を襲名、さらに2007年5月から34代木村庄之助としての地位を確立した。65歳で停年退職を迎えるまで、彼は多くの行事で活躍し続けた。

人物像

木村庄之助は、相撲協会の中で「組織をまとめる能力」に優れた人物として知られており、若いころから行事の進行役に多く起用されてきた。1984年の閉場式や、1995年の硫黄島での奉納土俵入りなど、彼の司会としての能力は多くの人々に評価されている。また、さまざまな海外公演でも経験を積んでおり、その存在感は国際的にも大きなものとなった。

彼は身長179 cmと、歴代の立行司の中でも特に高身長であり、実際は182 cmあったが、行司として目立つことを避けるためにあえて身長を控えめに公表していた。

さらに、彼はITに関する知識も豊富で、「電脳行司」と称されていた。自身のホームページやブログを運営し、ネット上でファンと交流するなど、相撲界に新たな風を吹き込んでいた。

エピソード

木村庄之助は、時間のかかる構えの変更や「はっきよい！」の発声を始めた時期など、相撲界の変化を受け入れる柔軟性も持ち合わせていた。2008年の横綱朝青龍との取組では、観客から投げられた座布団が彼に当たるというハプニングが発生したが、それでも落ち着いて務めを続けていた。また、硫黄島遺児という背景から、航空基地での講演などにも招かれ、多くの人々に影響を与えていた。

書籍とフィルム

木村庄之助は、相撲に関する書籍も多く著しており、特に『相撲「通」レッスン帖』や『大相撲の解剖図鑑』など、彼の知識と経験を活かした内容が特徴である。また、PS2のゲームにも行司役として出演し、幅広いメディアでの活動を展開している。

最後に

木村庄之助は、相撲界の大切な存在として、多くの人々に愛され、尊敬を受けている。彼の伝えた技術や精神は、今後も相撲界に生き続けることだろう。

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