木造俊茂

木造 俊茂（こづくり とししげ）

木造俊茂は、室町時代後期に活動した武将であり、公家としても知られています。彼は明応4年（1495年）に、当時の参議である木造政宗の息子として誕生しました。木造家の6代目当主として、後に日本の歴史に名を刻むこととなった俊茂は、成長の過程において数々の官職を歴任することになります。

官歴と昇進の道

少年時代、俊茂は明応9年（1500年）に従五位下に叙爵され、その後も官職が次々と昇進していきました。永正2年（1505年）には侍従として仕官し、翌年には従五位上に昇進。以降も左近衛少将や中将を経て、大永6年（1526年）には参議兼左近衛中将として公卿に名乗りを上げました。享禄3年（1530年）には再び地位を高め、従三位に叙せられました。

この間、俊茂は居城である木造城を改修するプロジェクトにも着手しました。彼は享禄元年（1528年）から3年間にわたり、木造城の堅固な構築を進めました。歴史によれば、かつて北畠顕俊が築いた木造城は地盤が弱かったため、新たに別の場所に移転されたとも言われています。

出家とその後の人生

恵まれた官歴を持ちながら、俊茂は天文2年（1533年）に出家の道を選びます。これは彼の人生において大きな転機であり、武士としての役割を終え、宗教的な道を模索することになりました。出家後の彼の行動について詳しい記録は残っていないものの、彼の人生の中で特に衝撃的なエピソードとして、子息である木造具康を殺害したという事柄が挙げられます。この出来事は俊茂にとって深い悲しみをもたらしたことでしょう。

家族と系譜

俊茂は木造政宗を父に持つ一方、生母についての記録は存在していません。彼には二人の息子がおり、一人は木造具康、もう一人は滝川雄親とされています（1543-1610）。また、俊茂は養子に木造具政を迎え入れています。彼の家族や系譜については、多くの資料が残されており、歴史的に重要な人物であったことがわかります。

参考文献

俊茂に関する詳細な情報は、以下の文献によって確認できます。

• - 阿部猛、西村圭子『戦国人名事典 コンパクト版』新人物往来社、1990年
• - 『公卿補任 第二篇』吉川弘文館、1982年
• - 太田亮『姓氏家系大辞典』角川書店、1963年

木造俊茂の生涯をたどることで、室町時代の武士や公家の歴史の一端を知ることができるでしょう。彼の業績は、今なお研究され続けています。

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