本渡バスセンター

本渡バスセンター

本渡バスセンターは、熊本県天草市南新町に位置する、九州産交バスおよび産交バスのバスターミナルです。天草市の中心部にあり、天草諸島におけるバス交通の結節点として重要な役割を担っています。

概要

かつて、この場所には本渡中央停留所がありましたが、1978年3月に国道324号線沿いの現在地に移転し、バスターミナルとしての機能が始まりました。開設当初は6つのバス乗り場があり、敷地も現在より広大でした。施設内には待合所、案内窓口、売店、レストラン、コインロッカー、駐車場、駐輪場などが併設されていましたが、2004年頃に施設の規模が縮小され、現在の3分の1ほどの大きさの建物に建て替えられました。

現在のバスターミナルには、案内所、発券窓口、待合所、トイレ、旅行営業所が設けられ、4つのバス乗り場とタクシー乗り場があります。産交バス天草営業所は別にありますが、営業所には発券窓口がないため、このバスセンターが発券業務を担っています。

以前は、当バスセンター行きの路線バスの行先表示は単に「本渡」とされていましたが、2009年10月1日よりほとんどの路線で「本渡バスセンター」と表示されるようになりました。また、天草諸島内を発着する路線では、熊本行きの快速バスを除き、長らく案内番号（系統記号）は存在しませんでしたが、2024年4月1日より一般路線バスには数字のみ、天草空港線には「AP」といった案内番号や記号が付与されるようになりました。

発着路線

天草諸島内のほぼ全域へ向かう普通バスのほか、熊本市を結ぶ快速バス「あまくさ号」、本渡市街地循環バス「のってみゅうかー」など、多くの路線が発着しています。これらの路線はすべて天草営業所が担当しています。2018年11月までは、熊本線において九州産交バス熊本営業部・高速バス営業所（現：高速営業所）との共同運行でした。

戦後、天草諸島内の複数のバス事業者が運行していた路線が産交バスに統合された経緯から、路線網は非常に複雑でした。以前は中型車両が中心でしたが、急行三角線や準急熊本線などの運行時には、三角営業所や中央営業所（当時）所属の大型車両も乗り入れていました。しかし、1981年頃に準急熊本線が廃止され、急行三角線も普通便に変更され、2005年頃に廃止されました。

その後、沿線の過疎化や少子高齢化、マイカーの普及などの影響により、バスの乗客が減少したため、天草諸島内のバス路線網が見直されました。2009年10月1日には、重複する路線の統合や廃止、コミュニティバスの運行開始などにより、路線数が大幅に整理されました。運行車両も、一般路線では小型車両が中心となっています。また、かつては一部の便がバスセンターから中央新町・市役所を循環して戻るルートもありましたが、2010年10月1日までに廃止されました。

2024年4月1日からは、前述の通り、独自の案内番号（記号）が付与されています。

以下に、各乗り場から発着する主な路線を紹介します。（本渡BC：本渡バスセンター、桜町BT：熊本桜町バスターミナル）

1番のりば

31：富岡線（本渡BC－中央新町－リンドマール前－大浜－今釜－労働庁舎前－佐伊津－五和支所－大島－鬼池港－イルカセンター－通詞－苓北町役場－志岐－富岡港）
富岡港行きと本渡BC行きで一部経路が異なります。
33：鬼池線（本渡BC－商工会議所前－天草警察署総合庁舎前－佐伊津－天草病院前－五和支所－セントラル病院前－鬼池港）
35：通詞線（本渡BC－中央新町－リンドマール前－大浜－今釜－イエローハット前－城河原－手野－二江－通詞－通詞島）
24：本町環状（右回り）（本渡BC→中央新町→南校前→山の口→西の久保公園→東向寺→本町コミュニティセンター→天草拓心高校入口→新小松原→天草市役所→本渡BC）
平日のみ運行
25：本町環状（左回り）（※右回りの逆順）
平日のみ運行
20・21：循環バス（本渡市街地循環バス「のってみゅうかー」）（右回り）
22・23：循環バス（〃）（左回り）
21・23：循環バス（〃）（南回り）

2番のりば

41：牛深線（本渡BC－亀川－地域医療センター－イオン前－枦宇土－宮地岳－新合－一町田中央－河浦病院－早浦橋－久玉－牛深高校前－牛深産交－牛深港－牛深市民病院）
45：下田線（本渡BC－亀川－地域医療センター－イオン前－枦宇土－仮俣－八丁－福連木－石立－白鷺橋－下田温泉）
一部便はイオン前非経由
47：高浜線（本渡BC－下田温泉間は上記45に同じ）－下田大橋－鬼海ヶ浦－下田南－妙見ヶ浦－老人ホーム春光苑－白鶴浜－高浜上河内）
43：大多尾線（本渡BC－天草工業高校前－浜田－大門－楠浦－大宮地－福祉ゾーン前－黒崎－新和町漁協前－下大多尾）
51：山の浦線（本渡BC－福祉ゾーン前間は上記43に同じ）－小宮地－宮地浦－中田港－宮野河内中央－上平－下平－深海－白石－山の浦）

3番のりば

AM：熊本線（快速「あまくさ号」）（本渡BC－島子－松島－さんぱーる－宇土－熊本駅－桜町BT）
「快速」と「超快速」の2系統があります。（「超快速」は2020年5月より運休中）
AP：空港線（本渡BC－天草市役所前－新小松原－今釜－天草拓心高校入口－一ノ瀬－堀切－天草空港）
空港行きは乗車のみ、空港発は降車のみ
6：松島線（有明（旧道）経由）（本渡BC－志柿－島子－小島子－下津浦－上津浦－さざ波の湯－下津江四郎ヶ浜ビーチ－赤崎－須子－大浦港－知十－今泉三叉路－松島）
12：松島線（浦・教良木経由）（本渡BC－知ヶ崎－本渡東小中学校入口－下浦－下柿塚－栖本馬場－宮田－倉岳校前－棚底－浦－教良木－知十－今泉三叉路－松島）
16：栖本病院線（下浦バイパス経由）（本渡BC－知ヶ崎－本渡東小中学校入口－下浦バイパス－金焼－白戸－柳田－栖本病院前）
14：新町団地線（金焼（旧道）経由）（本渡BC－知ヶ崎－本渡東小中学校入口－下浦－金焼－栖本馬場－宮田－倉岳校前－棚底－浦－新町団地）

4番のりば

AM：車庫線（快速「あまくさ号」）（本渡BC－天草市役所－天草警察署総合庁舎前－産交車庫前）

各線到着（降車場）

変更または廃止となった路線

過去には、以下のような路線が廃止・変更されています。

準急　熊本交通センター 行（1981年頃に廃止）
急行　三角産交 行（1981年頃に廃止）
三角産交 行（島子・赤崎・松島・登立経由）（2005年頃に廃止）
富岡港 行（2009年10月1日の路線再編で廃止）
下田国民宿舎前・高浜上河内 行（2009年10月1日の路線再編で縮小・統合）
牛深港 行（2009年10月1日の路線再編で縮小）
崎津 行（2009年10月1日の路線再編で廃止）
中田 行（2009年10月1日の路線再編で廃止）
下大多尾 行（2009年10月1日の路線再編で変更）
立 行（2009年10月1日の路線再編で廃止）
楠甫 行（2009年10月1日の路線再編で統合・廃止）
松島 行（2009年10月1日の路線再編で縮小）
赤崎（池の浦） 行（2009年10月1日の路線再編で廃止）
本渡港行き（2010年9月1日の路線再編で廃止）
延伸バス（バスセンター⇔天草市役所⇔中央新町⇔バスセンター 循環）（2010年9月1日の路線再編で廃止）
阿蘇くまもと空港行「あまくさ号」（2011年3月12日運行縮小）
イオン天草専用無料シャトルバス（2012年8月31日運行終了）
快速うしお号：牛深港 行（2012年9月30日快速運転終了）
牛深港 行（2012年9月30日統廃合）
教良木 行（2012年10月1日運行縮小）
天草アレグリアガーデンズ 行（快速あまくさ号）（2015年3月31日運行縮小）
一町田　行（2015年9月30日廃止）
上平　行（2015年10月1日延伸）
宮地浦 行（2018年3月31日運行縮小）
上半河内 行（2019年3月31日廃止）
鶴野々 行（2019年3月31日廃止）
鬼池港　行（2023年4月1日経路変更）
通詞　行（2023年4月1日経路変更）
富岡港　行（2023年4月1日経路変更）
大河内・教良木 行（2023年9月30日廃止）

周辺施設

バスセンター周辺には、以下の施設があります。

天草市役所
本渡中央商店街（銀天街）
本戸城跡
殉教公園
天草切支丹館
本渡歴史民俗資料館
金融機関、ホテル、飲食店など

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